ヤマハは3日、iPad/iPhoneでVOCALOIDによる本格的な歌声制作が楽しめるiOSアプリ「Mobile VOCALOID Editor」を発売した。期間限定セール価格は3,600円(4月13日まで、税込み、通常4,800円)。

iPad/iPhone上で、PCでのVOCALOIDのような本格的な歌声制作が楽しめるiOSアプリ「Mobile VOCALOID Editor」が発売された

「Mobile VOCALOID Editor』は、iPad/iPhoneでパソコン版「VOCALOID Editor」とほぼ同等の環境で歌声制作が楽しめるアプリ。同社が2010年よりiPad/iPhone向けに提供してきた同様のアプリ「iVOCALOID」よりも本格的な環境で歌声制作が行えるという。最大16トラックでの歌声制作、1アプリ内での複数の歌声の使用、トラックやパートごとの歌声の切り替え、MIDI機器からの「VOCALOID」トラックの入力、iTunesを通じたPC上のオーディオトラックの取り込み、シンセやギターなどからのオーディオトラックの直接録音、豊富な調整パラメータを利用した歌声の調整など、このアプリ1本で歌声制作環境をそろえることができる。

また、インタフェースはパソコン版「VOCALOID Editor」でもなじみ深いピアノロールでのトラック入力だけでなく、アプリに内蔵されたソフトウェア鍵盤からのリアルタイム入力やステップ入力も可能。加えて、同アプリには歌声ライブラリとして、スタンダードな女性声である「VY1_Lite」も同梱しているため、すぐに歌声制作を始めることができる。その他の歌声ライブラリは、アプリケーション内のストアからダウンロード購入することで追加する。加えて、各「歌声ライブラリ」にはデモ曲の制作データが同梱されているため、人気の「VOCALOID」楽曲を手がけるクリエイターが制作したデータを参考にしながら歌声の制作が楽しめる。

なお、制作した楽曲データは、ミックスダウンしてオーディオファイル(WAV、AAC)として書き出せるようになっています。「AudioCopy」「AudioPaste」機能にも対応しているため、他のiPhone、iPad用の音楽アプリとコピーペースト感覚でオーディオデータをやりとり可能。クラウドストレージや自動作曲機能などを無料で利用できる「ボカロネット」を利用することで、パソコン版の「VOCALOID4 Editor」などと、「VOCALOID」形式のデータファイル(vsqxファイル)をクラウド経由で直接やりとりすることもできる。