ニコンは4月2日、ミラーレスタイプのレンズ交換式デジタルカメラ「Nikon 1」シリーズの新モデル「Nikon 1 J5」を発表した。発売は4月下旬で、価格はオープン。

パッケージは、交換レンズ「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM」が付属する標準パワーズームレンズキット、さらにもう1本の交換レンズが付属するダブルレンズキットとダブルズームレンズキットが用意される。ダブルレンズキットには「1 NIKKOR 18.5mm f/1.8」、ダブルズームレンズキットには「1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.5-5.6」が付属。なお、ボディ単体は受注販売となる。

推定市場価格は標準パワーズームレンズキットが60,000円前後、ダブルレンズキットが73,000円前後、ダブルズームレンズキットが80,000円前後、ボディのみが55,000円前後(いずれも税込)。

Nikon 1 J5 (写真は1 NIKKOR 18.5mm f/1.8装着時)

1型センサーを採用する小型ミラーレス一眼「Nikon 1」シリーズの新モデルで、2014年4月に発売された「Nikon 1 J4」の後継機種だ。Nikon 1シリーズで初めて裏面照射型CMOSセンサーを採用。1,839万画素から2,081万画素へ有効画素数をアップし、より高精細な描写を行える。光学ローパスフィルターを搭載しておらず、より解像感を向上させた。

高速で連写した画像を合成してノイズを低減する「ノイズリダクション機能」を持つ。暗い場所での撮影シーンにおいて、ISO感度をISO6400(NR)かISO12800(NR)に設定すると、ノイズの少ない画像を得られる。被写体の動いている部分は合成されないため、ブレを抑えたシャープな仕上がりになる。

膨大な量のデータを高速で処理できる新画像処理エンジン「EXPEED 5A」を搭載。これにより、4K(3,840×2,160ドット)/15pでの動画撮影に対応した。4K動画の撮影に対応したのは、ニコンのデジタルカメラでこれが初となる。

1 NIKKOR 18.5mm f/1.8装着時

AF追従で世界最速を謳う約20コマ/秒の高速連写性能を前モデルから引き続き搭載。位相差AFとコントラストAFをシーンに応じて使い分ける「アドバンストハイブリッドAF システム」も搭載する。

ローアングル撮影やハイアングル撮影、自分撮りに活かせるチルト式モニターを採用。液晶モニターを上向き180度にセットすると自動で「自分撮りモード」に切り替わる。自分撮りモードでは、「美肌効果」「セルフタイマー」「露出補正」をタッチ操作で設定可能だ。自分撮りをした後は「美肌」や「ビッグアイ」「クマ軽減」など8つのメイクアップ効果を画面で確認しながら施せる。モニターは直感的に操作できるタッチ式だ。

そのほか、よく使う機能を割り当てられる「Fn(ファンクション)ボタン」、グリップを握ったまま設定変更できるコマンドダイヤルなど撮影をサポートする高い操作性を備える。

通信機能として、IEEE802.11b/g準拠のWi-Fi(無線LAN)を搭載。NFC(近距離無線通信)も備え、対応のスマートフォンなどとカメラのWi-Fi接続をワンタッチで行える。

1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM装着時

1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6装着時

主な仕様は、マウントがニコン1マウントで、撮像素子が有効2,081万画素の1型(13.2×8.8mm)CMOSセンサー、対応感度がISO160~ISO12800、シャッタースピードが1/16,000~30秒となっている。

背面のモニターは3型・約104万ドットの液晶方式。利用可能な記録メディアはmicroSD/SDHC/SDXCメモリーカード、記録形式は静止画がRAW、JPEG、動画がMOV(H.264/MPEG-4 AVC)。バッテリーはリチウムイオン充電池で、CIPA準拠の撮影可能枚数は静止画撮影時で約250枚、動画撮影時で約60分。

本体サイズは約W98.3×D31.5×H59.7mm、重量は本体のみで約231g、バッテリーとmicroSDカードを含む状態で約265gとなっている。カラーはシルバーとブラック。