電通は4月1日、東京都汐留の本社ビルにて、2015年度入社式を実施した。式には132名の新卒採用者が参加し、同社代表取締役社長となる石井直氏が訓示した。

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今日、電通社員としての第一歩を踏み出した皆さんの胸の内には、緊張や不安、期待といったさまざまな感情に加えて、「こんな仕事を成し遂げてみたい」といった、いわば電通で働く上での志ともいうべき思いがあることでしょう。その一方で、今日から皆さんが取り組む仕事は、「小さな仕事」「地道な仕事」であると感じることが圧倒的に多いと思います。

しかし、そうした地道な仕事こそが電通を支えているのであり、どんな大きな仕事も、小さな仕事を積み重ねることでしか成し遂げられない、ということを忘れないでください。今後、いま抱いている期待とのギャップに戸惑うこともあると思いますが、今日の気持ちを忘れずに、目の前の一つ一つの仕事に全力で取り組むことを期待します。

また、一見小さく見える仕事であっても、そこには必ず、皆さんそれぞれの知恵やアイデアを施す余地が無数に存在します。自分なりに工夫をし、相手の期待を少しでも上回る仕事に仕上げることができれば、そこには新たな価値が生まれます。そうした創意工夫を積み重ねることによって、その仕事は「誰にでもできる仕事」ではなく、「自分だからこそできる仕事」へと昇華していくのです。

電通グループは企業理念に「Good Innovation.」を掲げていますが、皆さんにもぜひ、電通ならではのイノベーションの実現に向け、フレッシュな発想と行動力を存分に発揮し、相手の期待を上回る仕事を積み重ねていただきたいと思います。

東日本大震災から4年が経ちましたが、復興への最も強い原動力となるのは、私たち一人一人の心そのものです。広告は、人の心を動かし、世の中に希望と活力をもたらす力を有しています。私たち電通は、日々の仕事を通じ、東北の復興と日本の成長に貢献することができる企業でもあります。皆さんには、その一員としての自覚を持っていただきたいと思います。