サイボウズは4月1日、職場でも子育てを頑張りたい父親を支援するイクメン養成グループウェア「サイボウズ Office 192(イクジ)」を発表した。

同グループウェアは、同社の保有する豊富なビッグデータをもとに開発された独自のアルゴリズムと、職場にいても常に家庭のことを考え続けられるよう、主に奥様方の声を元に開発されたさまざまな機能を組み合わせたもの。同社では、「これからはお父さんも家事に育児に積極的に参加する時代。これさえあれば、あなたも明日からイクメンに!」とコメントしている。

イクメン養成グループウェア「サイボウズ Office 192(イクジ)」の特設サイトのスクリーンショット。9つの製品機能の紹介のほか、すでに先行して利用しているユーザーの声などを読むことができる

提供される機能としては主に9つ。1つ目は「ログイン画面」で、ビッグデータ処理から生み出された独自アルゴリズムによって抽出された子供や奥様に関するクイズが出題され、それに正解しないとログインできない仕組みとなっている。問題も、普段、コミュニケーションをとっていないと分からない質問ばかりのため、これにより家庭での会話の機会を増やすことができるようになるという。

2つ目は「帰宅アラート」。18時以降の予定を登録していないのに会社に居残っていると、強制的に製品トップ画面に我が子の写真が表示。子供の声で「パパ、まだ帰らないの?」というアラートが帰宅しない限り、出続けるというもの。この帰宅アラートは、前もってスケジュールに予定を登録しておくことで回避することが可能だ。ただし、この3つ目の機能である「スケジュール」に18時以降のスケジュールを登録しようとする場合、奥様の承認が必要なほか、登録したデータが本当に残業なのか飲み会なのかを、同社のビッグデータ解析技術から生み出された独自アルゴリズムによって自動的に分析、真偽を判定する「ダウト機能」も搭載されているため、残業といって飲んで帰ってくるといった嘘を防ぐことも可能だ。また、このスケジュールには、子供の体調や食事などを細かく記録でき、1カ月ごとにCSVファイルで出力することができるため、成長記録などを残すことも可能となっている。

4つ目は「イクメン診断」。世間一般のイクメンと比較して、ログインユーザーがどの程度のイクメンなのかをビッグデータ解析から生み出された独自のアルゴリズムを元に判断し、足りない面などを教えてくれるものとなっている。そして5つ目が「パンデミックマップ」。同社が誇るビッグデータ処理のノウハウから生み出された独自アルゴリズムを活用することで、インフルエンザなどの病気の流行地域をリアルタイムで表示。子供が通っている保育園や幼稚園などでの危険性を判断することが可能となっている。

6つ目は日本で初めての試みとなる「ライブ動画配信」で、グループウェアを開いている間、父親の姿を奥様のスマートフォンや自宅のPCへライブ配信するというもの。ちなみに解除はできないという。また、7つ目の機能となる「記念日アラート」は、記念日設定した3カ月前、1カ月前、2週間前、1週間前、3日前、1日前にそれぞれアラートを出し、忘れるのを防いでくれるほか、記念日当日には3分おきにスマートフォンへアラートをプッシュ通知してくれるというもの。忘れることを防ぐため、解除はできない仕様となっているほか、記念日の18時以降に登録された予定は問答無用で自動的に削除する機能も搭載。スケジュールの登録者にはお断りのメールを自動送信してくれるため、ユーザーは何も意識することなく、大切な記念日のイベントを死守することができる。さらに、8つ目の機能である「プレゼント管理」は、「サイボウズOffice(Love)」で好評を博した機能を大幅に機能強化したもので、子供や奥様に送ったプレゼントの管理はもちろんのこと、同社のビッグデータ分析から生み出された独自アルゴリズムにより、子供や奥様の好みを分析、次に何を贈れば喜ばれるか、といったレコメンド機能も提供される。

そして最後となる9つ目の機能は「育児家事タスク管理アプリ」であり、本当に夫婦が家事や育児のタスクを分担して行っているかを、実績を残して管理することが可能。1週間ごとのタスクを夫婦それぞれでグラフ化してビジュアル的に把握することが可能なほか、父親のタスクノルマの設定も可能(奥様のみ設定が可能)なため、実際にどの程度のイクメンであるかを可視化することができる。

イクメン養成グループウェア「サイボウズ Office 192(イクジ)」にて提供される機能の一覧。サイボウズが誇るビッグデータ処理ノウハウから生み出された独自アルゴリズムが至る所で活用されている

なお、同グループウェアの利用価格は1日あたり1億9200万円(税別)で、ユーザー数は無制限となっているが、2015年度の同社エイプリルフール企画製品のため、実際には販売されることはないという。

イクメン養成グループウェア「サイボウズ Office 192(イクジ)」のスクリーンショット。実際にイクメンを目指す男性にとって、育児家事タスク管理などは非常に役に立つほか、パンデミックマップや育児日記機能は男性だけでなく、子育てを大切に考える夫婦にも有効な機能となる。しかし、残念ながら同グループウェアはエイプリルフール企画製品のため、購入・利用ができないとのことであった