米GoogleがAndroidアプリのセキュリティ対策に乗り出した。「Google Play」で公開するアプリの安全性を強化すべく、専門家によりレビュープロセスを初めて導入する。また、ユーザーに対してアプリやゲームの対象年齢を表示する取り組みも着手した。

Googleが3月17日に発表した2つの取組みは「Google Playのクオリティ対策」と「ユーザーに対する対象年齢の表示」。これらは、開発者とユーザーの双方に対し、体験を改善するものだ。

1つ目のGoogle Playクオリティについて、Googleでは数ヶ月前よりコミュニティを保護しアプリカタログを改善する目的で、Google Play向けに提出したアプリを公開前にレビューしているとのこと。

このプロセスでは、早期段階でGoogleの開発者ポリシーに違反していないかをチェックする専門家が関わっているという。これまでGoogle Playでは人によるチェックを行ってこなかった。

これに合わせて、開発者が自分のアプリの状況を把握できる「ステータス」機能も提供する。開発者はステータスにより、自分のアプリが拒否・一時停止されている理由を知ることができるという。

2つ目として、ユーザー向けにアプリの対象年齢を示すグローバルコンテンツ評価システムを導入する。

業界団体である国際年齢評価団体(IARC)、汎欧州ゲーム情報(PEGI)、それにオーストラリア等級審査委員会など各国ベースの評価団体にも対応し、開発者はアプリのコンテンツについてのアンケートに記入することで、自分たちのアプリやゲームに対して客観的なコンテンツ評価を受けることができるという。特定の評価機関がない地域では、汎用の年齢ベースの評価が表示されるとのこと。

年齢評価は数週間でGoogle Play上に反映される予定。このプロセスは自動化されており、開発者は開発者コンソールよりアンケートに記入でき、これに関する料金は発生しない。

アンケートに回答していないアプリについては、「評価なし(Unrated)」とカテゴリ化され、地域によっては特定のユーザーに対し遮断される可能性があるとしている。5月より新しいアプリと既存アプリの最新版はすべてアンケートへの回答が義務付けられる。

Googleは過去1年で70億ドル以上を開発者に払ったとしており、今後もエコシステムの拡大を図るとしている。