名古屋鉄道はこのほど、2015年度設備投資計画について発表した。来年度の設備投資額は今年度比64.8%増の189億4,300万円。サービス改善工事として、2200系・3150系・3300系を計20両新造するほか、「パノラマSuper」のリニューアルも実施する。

新造される名古屋鉄道2200系(画像左)・3150系(同右)

2200系は特別車2両・一般席車4両で組成された一部特別車特急車両。2004年、中部国際空港への鉄道アクセス用車両として、全車特別車の2000系とともにデビューした。2015年度は2200系を2編成(計12両)新造する計画で、外観デザインが一部変更される。通勤型車両3150系・3300系も外観デザインを一部変更し、計8両(3150系は2両組成2編成、3300系は4両組成1編成)新造される。

「パノラマSuper」の愛称を持つ1000系は1988年、全車特別車4両編成の特急専用車としてデビュー。後に特別車1000系2両・一般席車1200系4両で組成された一部特別車特急車両となり、現在は名古屋本線を中心に活躍している。2015年度は3編成を対象にリニューアルを行い、座席の更新やトイレの洋式化など車内環境を刷新。外観デザインも変更する。

「パノラマSuper」も外観デザインが変更され、車内も刷新される

その他、三河線で運行される6000系ワンマン車両の大規模修繕(2両組成2編成で実施)、知立駅(名古屋本線・三河線)・布袋駅(犬山線)・喜多山駅(瀬戸線)付近の高架化、枕木のPC化(瀬戸線・西尾線)と分岐器の弾性化(西枇杷島駅2基・伊奈駅2基)、ロングレール化(名古屋本線左京山~有松間・犬山線江南~柏森間)といった改良工事も実施。名鉄名古屋駅の隣駅である栄生駅(名古屋本線)にて、名鉄病院新1号館建設にともなう病院口改札のリニューアルやホーム嵩上げ・上家改良、行先表示器の更新も行われる。

あわせて名駅再開発の具体化に向け、全体計画の作成や関連する計画検討の推進を図ることも発表された。設備投資額の内訳は鉄道事業が99億2,700万円(旅客安全・運転保安工事56億4,100万円、車両新造・リニューアルなどサービス改善工事42億8,600万円)、開発事業が80億5,200万円、その他(名駅再開発の具体化など)9億6,300万円とされている。