日本生産性本部の「職業のあり方研究会」(座長:ライズコーポレーション 代表取締役 岩間夏樹氏)は3月24日、平成27年度の新入社員の特徴をまとめた結果を発表した。これによると、平成27年度新入社員のタイプは「消せるボールペン型」だという。

同研究会は、「消せるボールペン型」について、「見かけはありきたりなボールペンだが、その機能は大きく異なっている。見かけだけで判断して、書き直しができる機能(変化に対応できる柔軟性)を活用しなければもったいない。ただ、注意も必要。不用意に熱を入れる(熱血指導する)と色(個性)が消えてしまったり、使い勝手の良さから酷使しすぎるとインクが切れてしまったりする(離職してしまう)」と説明している。

「消せるボールペン」は、「消える」のではなくインクの色を摩擦熱で透明にするため、車のダッシュボードや熱い飲み物の下など、温度の高いところに不用意に書類を置くと文字が透明になってしまうという。

同研究会はこの特徴を新入社員になぞらえ、「新入社員を即戦力にしようと思って熱を入れる(熱血指導する)と、色(個性)を消しかねない。また、使い勝手の良さから酷使しすぎると、いわゆる"ブラック企業"と誤解され、すぐにインクが切れてしまう(早期に離職してしまう)危険性をはらんでいる」とアドバイスしている。

逆に、新入社員に対しては、若いうちは何度でも「書き直し」ができると思って失敗を恐れず、のびのびとチャレンジをして職業人としての経験を積んでほしいというメッセージを送っている。

日本生産性本部は毎年、その年の新入社員の特徴からネーミングを行っているが、平成26年度の新入社員は「自動ブレーキ型」、平成25年度の新入社員は「ロボット掃除機型」、平成24年度の新入社員は「奇跡の一本松型」、平成23年度の新入社員は「はやぶさ型」、平成22年度の新入社員は「ETC型」と名づけられている。