トロンフォーラムのロゴ

ユビキタス・コンピューティング基盤技術の標準化・推進団体である「T-Engineフォーラム」は、2015年4月1日から「トロンフォーラム(英文名:TRON Forum)」へ名称を変更すると発表した。

今回の名称変更は、標準化された開発環境であるT-Engineボードの整備が当初の目的を達成したことに加え、プロジェクトの名称として世界的にも広く知られている「TRON」をフォーラムの名称に冠することで、TRONプロジェクトの活動母体であることを国内外に対して明確に示すために実施されるもの。

TRONプロジェクトは1984年に開始され、T-Engineフォーラムはプロジェクトの活動母体として2002年に設立され、T-Engineボードの仕様策定をはじめ、組み込みリアルタイムOS「T-Kernelファミリ」のソースコードや仕様書の無償公開などを行ってきた。

トロンフォーラムと変更となる今後は、従来からの組込開発環境やOSなどの整備や普及に加え、IoT(Internet of Things)やM2M(Machine to Machine)といった概念の先駆けである「ユビキタス・コンピューティング」環境を実現するための、ユビキタスIDセンターの運営やucodeの割当、行政や公共機関が持つデータを誰でも利用可能にする「オープンデータ」の整備や普及、IoTの制御のためにTRONのRTOSなどを使って作られた機器のAPIの公開をメーカーに促し、整理して提供する「オープンAPI」といった活動にも取り組んでいく計画としている。