JR北海道はこのほど、「安全投資と修繕に関する5年間の計画」を発表した。国土交通大臣の「輸送の安全に関する事業改善命令及び事業の適切かつ健全な運営に関する監督命令」を受けて策定され、3月20日に国土交通大臣に提出されたという。

キハ183系を使用する特急「オホーツク」

同計画の内容も公開された。安全確保に必要な設備投資や修繕が十分でなかったことから鉄道施設・車両の老朽化が進み、「とくに車両は、今後数年の間に大量の老朽取替が必要な状況にある」とJR北海道。安全投資と修繕を最優先に計画を推進し、安全投資のおもな施策として、車両の老朽対策と軌道強化・管理の見直しに取り組むこととした。

車両の老朽対策に関して、国鉄時代に導入した電車711系の老朽取替は今年度で完了。今後は国鉄時代の特急形気動車の淘汰を優先して推進し、2016年度からキハ261系の新製をもってキハ183系0番台(34両)の老朽取替を進める。ローカル用気動車も、2017年度から量産先行車(2両)の製作に着手。走行試験などを経て量産開始し、キハ40形など従来のローカル用気動車の老朽取替を本格化させる。

特急形電車も、青函トンネル経由の特急「スーパー白鳥」に使用される789系を札幌圏に転用し、785系の一部老朽取替(37両中27両)を行う。JR北海道は車両の老朽対策において、「列車が安全・安定的に走行できるように老朽更新するとともに、車両の安全レベルを確保するため、厳正かつ的確なメンテナンスを実施する」ことを最終的にめざすゴールとした。

その他、PCマクラギ化の推進(札幌圏の副本線や根室本線新得~釧路間など)、ローカル線の弱小レール解消、軌道・電気総合検測車と保線設備管理システムの導入など、軌道強化・管理の見直しも図る。あわせて車両・施設の修繕も進めるとのこと。

計画期間は2018年度まで。5年間累計の金額規模感は安全投資1,200億円・修繕1,400億円とされ、2011年以降に措置された600億円の設備投資支援を前倒しして活用するとともに、経営安定基金の評価益の一部実現化や保有する資産の売却など、最大限の自助努力によって確保するという。それでも及ばない部分に関しては、国などへ支援を要請するとしている。