米Appleは3月9日(現地時間)、新しい「MacBook」を発表した。スマートフォンがモバイルの主流になった時代のモバイルノートブックとして一から再設計。12インチサイズで、薄さ13.1ミリ、重さ920グラムと、Mac史上最薄最軽量のノート型Macである。4月10日発売予定で、価格は148,800円から。

Mac史上、最も軽くて薄い「MacBook」、本体カラーはシルバー、ゴールド、スペースグレイ

iPhoneやiPadは充電やPCと同期する時のみケーブルに接続する。そうしたモバイルスタイルに慣れたモバイルユーザーにとってノートPCのケーブルは束縛である。新しいMacBookは充電・拡張用のポート類がUSB-Cポート1つに絞り込まれている。1つのポートが充電、USB 3.1、DisplayPort 1.2ビデオ出力に対応する。ワイアレス機能としてWi-Fi(802.11 ac/a/b/g/n)とBluetooth 4.0をサポート。薄い筐体に39.7Whのリチウムポリマーバッテリーを内蔵し、ワイヤレスインターネット最大9時間、iTunesムービー再生最大10時間のバッテリー動作が可能。iPhoneやiPadと同じように、ケーブルに縛られることなく、手軽に持ち出せるノート型Macである。

iPhoneやiPadのようにケーブルに縛られない自由なMac

薄くて軽量なユニボディの中は一面にバッテリー

iPhoneやiPadの使用スタイルを取り入れると共に、新しいMacBookではMacの特長も強化した。キーボードとトラックパッドだ。フルサイズキーボードにバタフライ構造のキーを採用。シザー構造のようにキーがぐらつくことなく安定してタイピングできる。トラックパッドには、新たに感圧センサーを採用した。トラックパッドに触れる指先の圧力の強さをセンサーが感知する構造になっており、ユーザーがトラックパッドのどこを押しても同じようにクリックとして認識される。これまでトラックパッドをタップしてクリックするように設定するとクリックの感触がなく、クリックを実感できなかったが、感圧タッチトラックパッドはタプティックエンジンを搭載しており、トラックパッドの操作を指先で感じとれる。

Macの強みはキーボードとトラックパッド。フルサイズキーボードはバタフライ構造のキーで打ちやすく、トラックパッドには感圧センサーを採用

12インチディスプレイは、解像度2,304×1,440ピクセル(226ppi)のRetinaディスプレイだ。各ピクセルの開口部を広げることで、従来のRetinaディスプレイよりも少ない消費電力で同じ明るさを実現している。

MacBook Airよりも薄く軽量な本体にRetinaディスプレイを搭載

プロセッサは第5世代のIntel Core M (Broadwell)。消費電力は5ワットで、放熱が少ないため、ノート型Mac初のファンレス構造になっている。メモリーは、8GBのLPDDR3(1,600MHz)をオンボードで搭載。ストレージはPCIeベースのフラッシュストレージだ。

標準構成で、プロセッサとストレージが異なる2モデルが用意されている。下位モデルは、プロセッサが1.1GHzデュアルコアIntel Core M(Turbo Boost使用時最大2.4GHz)、ストレージは256GB。価格は148,800円。上位モデルは、1.2GHzデュアルコアIntel Core M(Turbo Boost使用時最大2.6GHz)で、ストレージは512GB。価格は184,800円。オプションで1.3GHzデュアルコアIntel Core M(Turbo Boost使用時最大2.9GHz)を選択できる。

そのほかの主なスペックは、480p対応FaceTimeカメラ、ステレオスピーカー、デュアルマイク、ヘッドフォンポートなど。本体カラーは、シルバー、ゴールド、スペースグレイの3色。本体サイズは28.05×19.65×1.31センチ、重さは920グラム。OSは、OS X 10.10 Yosemiteだ。