Visa、Pizza HutおよびAccentureの3社はこのほど、車での移動中にモバイルやオンラインによる商品購入が可能なコネクテッドカーの実証試験に、共同で取り組んでいると発表した。

コネクテッドカーの概念は、車で移動することが多く忙しい消費者を念頭に、最先端の決済セキュリティとセルラーやワイヤレス技術を組み合わせて、同車での決済体験を検証するもの。今回実施する商品購入のデモンストレーションは、この種のものとしては業界初となるという。当面は対象をファーストフード店での注文に限定しているが、ガソリン購入や駐車場など様々な場面で活用できるとしている。

コネクテッドカーのダッシュボードには、Visaのオンライン決済サービス「Visa Checkout」を内蔵し、車の中から簡単に食べ物を注文できる。また、自動音声応答装置(IVR)を利用することで、運転中でもハンドルから手を離さずにメニューの注文や認証が行えるという。

同車にはこのほか、セルラー接続やBluetooth Low Energy(BLE)技術に加え、Pizza Hutの店舗に導入されている注文客が商品の受け取りに来たことをスタッフに知らせるビーコン(信号)技術も搭載される予定で、これら全ての技術のインテグレーションをAccentureが担当する。

Visaは2015年3月2~5日、スペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress」にて、デモンストレーションを実施。また、商品購入実験は2015年春から3カ月間に渡り、米・北カリフォルニア地域でパートナー各社により行われる計画となっている。