JR東日本は3日、新潟エリアを楽しむ新しい観光列車「GENBI SHINKANSEN / 現美新幹線」のデビューについて発表した。上越新幹線の新潟エリア(越後湯沢~新潟間)を中心に、2016年春以降の運行開始が予定されている。

「GENBI SHINKANSEN / 現美新幹線」現在検討中のインテリアのイメージ(JR東日本提供)

同社は新しい鉄道の未来を切り開く取組みのひとつとして、列車に乗ること自体が旅行の目的となるような魅力的な列車づくりを進めている。在来線では、「POKEMON with YOU トレイン」「TOHOKU EMOTION」「SL銀河」「越乃Shu*Kura」などがデビュー。昨年7月には、新幹線車両を使用した「とれいゆ つばさ」が福島~新庄間で運行開始した。「GENBI SHINKANSEN」はこれに続く新幹線車両の観光列車となる。

秋田新幹線「こまち」で活躍したE3系0番台(2013年撮影)

同列車はE3系を改造した6両編成で、「移動する現代アートの美術館」として、首都圏や海外からの利用者に加え、地元利用者も楽しめる列車に。エクステリアデザインは写真家・蜷川実花氏により、列車自体をキャンバスに見立て、「長岡の花火」を描き出す大胆なデザインにするという。

車内の座席数は105席の予定。車両ごとに各アーティストがプロデュースした「旅する現代アート&カフェ空間」となり、先頭車のうち1両は従来の座席配置を踏襲しつつ、インテリアの素材やデザインの選定・監修をアーティストが手がける。中程の1両にカフェを設置し、新潟県内の菓子工場「十日町すこやかファクトリー」と著名な菓子研究家の協力によるメニューを提供予定。キッズスペースも設けられ、アーティスト監修による「こどもがアートに触れられる空間」になる予定だ。

「GENBI SHINKANSEN / 現美新幹線」は2016年春以降、上越新幹線の新潟エリアで土休日を中心に年間120日程度、臨時列車としての運行が予定されている。具体的な運行開始時期や外観デザイン、列車内スペースをプロデュースする参加アーティストと作品内容については、決まり次第発表するとのこと。