東京商工リサーチは2日、プロバスケットボールチーム「和歌山トライアンズ」の前運営会社である和歌山バスケットボール(和歌山県和歌山市)が、2015年2月27日に和歌山地裁へ破産を申請したと発表した。NBL(ナショナル・バスケットボール・リーグ)所属チームを運営していた会社では初の倒産になるという。

和歌山トライアンズは、2013年に活動を休止した実業団男子バスケットボールチーム「パナソニックトライアンズ」を継承し、和歌山をフランチャイズエリアとして活動していた同県唯一のプロバスケットボールチーム。

2013年9月からNBLのウエスタンカンファレンスに所属し、レギュラーシーズン西地区1位でプレーオフに進出するなど活躍。だが、有料観客数の伸び悩みやスポンサー収入の低迷などで、経営は厳しい状況だった。同シーズン終了直後にヘッドコーチを解雇したとともに、所属選手の大半を自由契約。また、設立当初から経営に携わっていた役員が退任するなど、混乱が伝えられていた。

2014年5月末に現代表者が就任して経営改革に乗り出したものの、その後も観客動員数は低迷し、さらに選手に対する報酬未払い問題やスポンサーからの広告料金返還請求訴訟が発覚。改善の目途も立たないことから、2015年1月7日、「和歌山トライアンズのファンの皆様へ」とした活動休止の案内を出していた。

負債総額は債権者116人に対して3億2,433万円。