無印良品を展開する良品計画は、3月5日にオープンする九州最大面積の店舗「無印良品天神大名」で、回収した衣料品を染め直して再販するリサイクルの取り組み「re‐muji」をスタートする。

先人の知恵を生かして染め直し

同社は2010年より、衣料を中心とした繊維製品を店頭で回収し、資源としてエネルギーにかえていく「FUKU-FUKUプロジェクト」に参加。全国の約350店舗で回収を行い、2014年までに約60トンの繊維製品をエネルギーに再生させている。

天神大名店で実施する「re-muji」では、リサイクル品として回収した衣類のうち、着用可能な状態の衣料を染め直し販売。染め直しには、藍色を採用した。同社によると、江戸時代の頃には「紺屋(こうや)」と呼ばれる藍染め専門の染物屋があったほど、日本人に身近に親しまれてきた色だという。

商品を藍色に染め直して販売する

「re-muji」では、現代の染めの技術を取り入れ化学染料を使用することで、色落ちの不安を解消した製品に。同じ「藍色」でも3種の濃さを用意し、選択する楽しみも加えられているとのこと。

同社は「日本では古くから、着古して色のあせた服を染め直したり、破れた部分は刺し子をして補強したりすることで大切に扱う技術、文化があります。無印良品ではその先人の知恵を生かし、色を染め直し、世界でひとつだけの新たな衣料として生まれ変わらせました」とコメントしている。

「re-muji」の商品は紳士用カットソー・シャツ・ボトム、婦人用カットソー・シャツ・ボトム、雑貨など。全て、無印良品の使用済み衣料を回収し染め直した、1点ものとなる。価格は2,900円(税込)。無印良品天神大名限定で販売予定。