日本オラクルは2月23日、暗号鍵管理の新製品「Oracle Key Vault(オラクル・キーボルト)」を提供開始した。また企業のマイナンバー対応などを支援する「Oracle Database Securityスタートアップ・テンプレート」の無償提供と、セキュリティ実装を支援する「Oracle Database Securityコンサルティング・サービス」の提供開始を発表した。

Oracle Key Vaultの参考価格は、サーバあたり543万4,800円(税別)。

Oracle Key Vaultは、データ暗号化の際に必要となる暗号鍵やデータベースの資格証明ファイルなどを、安全に管理するためのソフトウェア。複数のドメインにわたりデータベース資格証明を管理する「Oracle Wallet」のファイル、Javaキーストア、Kerberosのキータブ・ファイル、SSHのキーファイル、SSL証明書ファイルの暗号鍵や資格証明ファイルなどを、データセンターにおいて一元的に安全かつ確実に管理可能な、Oracle Databaseセキュリティの最新製品となる。

新製品は、Oracle DatabaseやOracle Fusion Middlewareなどオラクル製品向けに最適化し、既存環境にスムーズに導入できるという。x86/x64向けに構築しており、Oracle LinuxおよびOracle Databaseの技術を採用したソフトウェア・アプライアンスと完全に統合、セキュリティや可用性、拡張性を確保したとしている。

アーカイブとリカバリーの容易さ、一元管理が可能、ファイル共有の簡素化、TDE(Transparent Data Encryption、透過的なデータ暗号化)キーを管理可能、業界標準仕様のOASIS KMIP(Key Management Interoperability Protocol)準拠といった特長を持つ。

また同社は、個人情報保護、マイナンバー対応および内部犯行対策のため、顧客自身でのセキュリティ対策の検討と実装を支援する「Oracle Database Securityスタートアップ・テンプレート」を無償で提供開始する。さらに、同社のコンサルタントがアセスメントの結果と顧客の要件に基づいて計画策定を行い、セキュリティの実装と運用を支援するサービス「Oracle Database Securityコンサルティング・サービス」を提供、企業におけるデータ中心のセキュリティ対策を支援するという。