Rohde & Schwarzの日本法人であるローデ・シュワルツ・ジャパンは、TDDとFDDを組み合わせるキャリアアグリゲーションモードを用いて、さまざまな周波数バンドを組み合わせた検証試験を実施したと発表した。

検証では、ワイドバンド無線機テスタ「R&S CMW500」を使用し、時分割複信(TDD)および周波数分割複信(FDD)の両方を有するLTEネットワークをシミュレートした。この検証を通じて、異なるデュープレックスモード内で、データを正常に被測定物(DUT)へと転送できることを実証した。

この結果は、「R&S CMW500」が、TDD/FDDジョイントオペレーションのための3GPPリリース12に準拠したRFおよびプロトコルにおけるキャリアアグリゲーションのテストをサポートするテストプラットフォームであることを示唆している。これにより、同社は、ミクスドキャリアアグリゲーション技術を採用した次世代無線機器の効率的な開発を支援するだけでなく、ワイヤレスエコシステム全体をカバーするトータルソリューションを提供していくとしている。

また、ネットワークオペレータは、状況に応じてTDDまたはFDDモードで利用するさまざまな周波数バンドを有している。同一モード(TDDまたはFDD)における、マルチキャリア信号を合成する技術としてキャリアアグリゲーション技術がすでに導入されているが、TDD/FDDのミクスドモードの検証により、ネットワークオペレータがFDDとTDDのセルを組み合わせたキャリアアグリゲーション技術の導入を加速させるだけでなく、バンドやスペクトルの選択をより柔軟に行うことができる。さらには、加入者に対してより高いデータレートを提供することも可能にする。

検証に使われたワイドバンド無線機テスタ「R&S CMW500」