大日本印刷(DNP)は2月19日、20nmレベルの半導体製造に対応したナノインプリントリソグラフィ(NIL)用テンプレートの量産を2015年中に開始すると発表した。

NILは製造装置の構造が比較的単純で、複雑な光学系装置が不要なため、大幅なコストダウンにつながるとして注目を集めている。今回量産が開始されるのはマスターテンプレートと、それを原版として作製するレプリカテンプレートだ。

これまで、20nmレベルのテンプレートを安定的に作製することは困難だったが、同社はフォトマスク事業で培った技術や、金型を密着させて微細な形状を転写する印刷由来技術などを駆使することでNILテンプレートの生産体制を構築した。

今後、2015年度と2016年度の累計で50億円の売り上げを目指すほか、2017年までに15nm以下のテンプレート製造の実現に向けて開発を進めていく。

NILプロセス工程図