グレープシティは2月18日、帳票開発ツールActiveReports for .NETの新バージョン「ActiveReports for .NET 9.0J」を2月25日に発売すると発表した。新版の最大の特徴は、マルチブラウザ、マルチデバイスで帳票を表示できる専用のHTML5ビューワが追加されること。

JQueryウィジェットとして動作するHTML5ビューワでは、Internet Explorerに加え、ChromeおよびSafari for iOS(iPad/iPhone)での閲覧をサポートする。これにより、ActiveReportsのみでマルチプラットフォーム、マルチブラウザ、マルチデバイスに対応する帳票を開発することが可能になる。

マルチブラウザで使用できるHTML5ビューワ

レポートデザインについては、3種類のデザイン方式を使い分けできるようになる。セクション単位でデザインを行うレポート形式「セクションレポート」、WYSIWYGデザイナを使ってページごとにレイアウトできる「ページレポート」に加え、複数データソースを使用し自由にレイアウトできる「RDLレポート」が追加された。

「RDLレポート」はRDL 2005 に準拠しており、SQL Server Reporting Services によく似たデザイン方式を提供。フリーレイアウトのデザイナで、複数のデータソースから必要な情報を自由に配置できるため、ダッシュボードなどのレポート作成にも適しているという。

「RDLレポート」の画面

運用サーバについては、従来の物理サーバに加えて、Microsoft AzureやAmazon EC2といったクラウド仮想マシンが新たにサポートされた。

1開発ライセンス価格は、Professionalが30万2400円、機能を絞ったStandardが17万2800円となっている(いずれも税込み)。

Professionalのみとなるが、ActiveReportsで作成した帳票の運用・管理に特化したサーバ製品「ActiveReports 9.0J Server」がService Pack 1で提供される予定。同製品をWebサーバ(Internet Information Services )にインストールするだけで、コーディングやプログラミングを行うことなく帳票運用環境を構築でき、ユーザーはWebブラウザを通じて帳票の表示・印刷、他ファイル形式への保存、スケジューリング実行などの機能を手軽に利用可能になる。