ファルコンストア・ジャパンは2月18日、データマイグレーション、常時稼動(可用性)、保護+リカバリ、バックアップと重複排除の最適化を1つのプラットフォームで提供するSDS(Software-Defined Storage)プラットフォーム新製品、「FreeStor」を5月から提供すると発表した。

「FreeStor」は、世界に先駆けて日本で提供される製品。

「データマイグレーション」では、仮想化、クラスタ化、複製、「常時稼動」では、仮想化、クラスタ化、リカバリー自動化、複製、「保護+リカバリ」では、リカバリー自動化、スナップショット、複製、「バックアップと重複排除の最適化」では、テープへの書き込み、仮想テープ、重複排除、複製の各機能を提供。共通のGUI画面で実施できる。

「FreeStor」

これらの機能はREST APIを通して利用でき、すでに別に管理ツールを利用している場合は、REST APIを通して実行できる。

「FreeStor」の中核になるのは、「Intelligent Abstraction」コアで、拡張性を備えたストレージ・ハイパーバイザーを提供するとともに、データサービス・エンジンおよび自動化機能と連携して最適なレベルのパフォーマンス、保護およびリカバリを実現する。

Intelligent Abstractionコアは、ストレージ・リソースの種類、接続形態、ベンダー、伝送スピードを問わず最適化。ストレージ・リソースは、リソース・プール全体で共通の統合データサービスとともに物理および仮想アプリケーションへのプロビジョニングが可能となる。

「FreeStor」

ファルコンストア・ジャパン 代表取締役社長 森本雅之氏

同社ではこれまで、データマイグレーションと常時稼動については、Network Storage Server (NSS)、保護+リカバリについては、Continuous Data Protector、バックアップと重複排除の最適化では、Optimized Backup&Deduplicationという製品を提供してきたが、ファルコンストア・ジャパン 代表取締役社長 森本雅之氏によれば、「FreeStor」は、これら製品の上位版に位置づけられる製品で、大企業やクラウド/データセンター事業者向けに提供するという。

各ソリューションのターゲット

いずれの製品もパートナーを介した間接販売だが、既存製品は既存パートナーを通じて販売するが、「FreeStor」は、新たに認定パートナーを新設し。認定技術者の維持、十分なサポート体制を整えるという。

国内のマーケテイング戦略

価格も機能やサーバごとではなく、FreeStorが提供するすべての機能はストレージアレイ、サーバ、ハイパーバイザー、データセンターおよびクラウド間で管理されるデータ量に基づき、単一の価格で提供。国内では1TBあたり40万円/年(税別、サポート込み)で提供される予定だ。

「FreeStor」の価格体系

また、現行製品の最新版としてNetwork Storage Server(NSS)バージョン8.0、Continuous Data Protector(CDP)バージョン8.0、およびOptimized Backup & Deduplication(OBD)バージョン8.2も同時に発表。2月18日、出荷を開始した。

既存製品も新版をリリース

同社では、FreeStorにより、クラウドとのデータ移行、クラウド間のデータ移行を簡素化し、データ量課金により、事前に想定可能な、シンプルで柔軟そして合理的な価格体系を実現できるとしている。

米FalconStor Software グローバルセールスオペレーション担当副社長 Alan Komet(アラン・コメット)氏

米FalconStor Software グローバルセールスオペレーション担当副社長 Alan Komet(アラン・コメット)氏は、「データは新旧のプラットフォームを自由に移動できない課題がある。ストッレージシステムにはレガシシステムとSSDの最新システムがあるが、それらはサイロ化されており、横ぐしで統合されていない。企業は、オンプレミスからクラウド、災害復旧手段としてのクラウド利用を考え始めているが、現状、それにはお金と時間がかかる。今後は、オンプレミスというチョイスはなくなり、すべてがクラウド間でレプリケーションが行われる。われわれの成長する基盤はここにある。これをどうやって行い、管理するかだが、問題はコストだ。そこには、ベンダーロックインがあり、新しいテクノロジーはベンダーの管理化にある。顧客が求めるのは、水平に機能にするコンバージド・データサービスだ。それが『FreeStore』だ」と述べた。

アラン・コメット氏は、今後はクラウド間でレプリケーションが行われるようになると主張

同社はクラウド、フラッシュ/SSDに注力することで、今後20-30%成長できるとした