『攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE』メインビジュアル

2013年~2014年に公開されたアニメーション作品『攻殻機動隊ARISE』全4話を、それぞれ前後編に再編集して新作エピソードを加えたTVシリーズ『攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE』が、2015年4月にTOKYO MXほかにて放送されることが決定した。

『攻殻機動隊ARISE』は、ヒロイン・草薙素子の過去と公安九課=攻殻機動隊の立ち上げを巡る物語が、「border:1」から「border:4」の全4部作で描かれた。TVシリーズでは、シリーズ構成の冲方丁氏による初期案に基づいた流れに再構成され、「border:4」のエピソードから始まり、公安九課結成の物語を全10話で放送。そして、ラストに挿入される新作エピソードでは、"ファイア・スターター"に感染したウィルスの信奉者であるパイロマニアが草薙素子と対峙。2015年初夏に公開される、完全新作のアニメーション映画『攻殻機動隊 新劇場版』に繋がる物語になるという。新作エピソードのスタッフやキャストについては後日発表予定。

本作のキャッチコピーは「階級なし、実力主義。」。また、TVシリーズ化にあたり、シリーズ構成の冲方氏からのコメントも到着し「最後の新作エピソードでは、"ファイア・スターター"に感染したウィルスの信奉者であるパイロマニアが草薙素子と対峙します。彼は"個"についての考え方が素子とまったく異なる存在です」と新たなエピソードを解説。また、夏公開の劇場版についても「そして初夏に公開を控えた『新劇場版』は、その中心にいる素子の過去と内面にさらに迫った内容になっています」と語っている。コメント全文は以下のとおり。

2015年初夏公開予定の『攻殻機動隊 新劇場版』

シリーズ構成の冲方丁氏

■冲方丁氏・コメント全文
士郎先生の原作『攻殻機動隊』は掘れば掘るほど発見があります。
国家が消えようとする直前の時期を題材にした舞台設定の秀逸さ。
キャラクターの配置の巧みさ。
サイボーグ&サイバーなデティクティブものというジャンルの魅力。
四半世紀前に描かれた見事な原作を、博物館に眠る"古典"ではなく、
現代の作品として映像化しなくてはならないという思いで今回の脚本に臨みました。
そのためには素子たちメンバーの若き日を描く必要がありました。
『攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE』は昨年末までに
劇場にて上映された「border:1」から「border:4」までを再構成し、
新エピソードを加えた新たなTVシリーズです。TVというメディアの特性に合わせ、
お馴染みのメンバーが揃っている「border:4」のエピソードから始まり、
やがて公安9課へと参加するメンバーが何故集まったのかを解き明かします。
そして最後の新作エピソードでは、"ファイア・スターター"に感染した
ウィルスの信奉者であるパイロマニアが草薙素子と対峙します。
彼は"個"についての考え方が素子とまったく異なる存在です。
この作品に参加するにあたり、アクの強い9課のメンバーがなぜ素子に従うのかを考えました。
彼らは素子が「混迷の時代における理想」を直感的に示していることをわかっているのだと思います。
ネットで国家も個人も並列化が進む時代の中で、本作の素子は"個"というものにこだわります。
その存在感が放つ光が人を惹きつけるのです。そして初夏に公開を控えた『新劇場版』は、その中心にいる素子の過去と内面にさらに迫った内容になっています。公安9課のメンバーが集まる過程を描いた『ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE』では、
これから新たに『攻殻機動隊』という作品に触れる人のためにもよい流れが作れたと思います。
また、従来のファンの方には、原作、映画、『S.A.C.』に続く第4の『攻殻機動隊』として楽しんでいただけるとうれしいです。

(C)士郎正宗・Production I.G / 講談社・「攻殻機動隊ARISE」製作委員会