ソニーは2月17日、スマートフォンと連携し、テキストや画像などの情報を視界に重ねて表示する透過式メガネ型端末「SmartEyeglass」を開発し、日本、アメリカ、イギリス、ドイツのアプリ開発者に向けて『SmartEyeglass Developer Edition』「SED-E1」を3月10日より販売すると発表した。

「SmartEyeglass」の特徴は、視認中の対象物から視線を逸らすことなく情報を確認できることで、スポーツ観戦などの民生用途以外にも、製造現場での作業指示や警備現場での事故情報表示など、業務用途での活用も期待できる。

ユーザー体験のイメージ

『SmartEyeglass Developer Edition』は、CMOSイメージセンサー、加速度センサー、ジャイロスコープ、電子コンパス、照度センサー、マイクを搭載。こうしたセンシング機能と、連携するスマートフォンのGPSによる位置情報などを活用することで、ユーザーの状況に応じた情報提供を可能とする。

SmartEyeglass Developer Edition(SED-E1)の主な構成要素

また、同社独自のホログラム光学技術を用いた、透過式メガネ型端末専用の軽量・薄型のディスプレイモジュールを採用した。ガラス板の両端にホログラム光学素子を組み込むことで、光学エンジンから出射した映像光を厚さ1mmのガラス板の中を伝搬して目まで届ける同技術により、透過率85%・厚さ3mmのレンズを実現した。

ソニー独自のホログラム光学技術による薄型ディスプレイモジュール

ケーブルを除くメガネ部の重量は約77gで、コントローラ部が約44g。寸法はアイウェア展開時に約180mm(幅)×39mm(高さ)×182mm(奥行)。そのほか、カメラ未使用時は約150分、カメラ使用時は約80分の連続使用が可能だ。

同製品はアプリケーション開発支援サイト「Sony Developer World」のSmartEyeglass専用ページで販売される予定で価格は10万円(税別)となる。