IDC Japanは12日、2014年第4四半期(10月~12月)および2014年年間(1月~12月)における、国内クライアントPC市場出荷実績値を発表した。

2014年年間(1月~12月)のPC出荷位台数は、家庭向け市場が600万台で前年比2.4%増、ビジネス市場が939万台で同3.8%減となり、合計出荷台数は1,539万台、同1.5%減という結果となった。家庭向けはタブレットの影響が軽減し、プラス成長へ転じた。一方、ビジネス市場は第2四半期ほどまで続いたWindows XPサポート終了に伴う買い替え特需の反動が響いたとする。

2014年第4四半期(10月~12月)の出荷台数は、ビジネス市場が163万台で前年同期比41.1%減、家庭向け市場は130万台で同17.5%減となり、合計出荷台数は293万台、同32.5%減となった。これについて同社は「家庭市場は円安が影響し、ビジネス市場はWindows XPサポート終了の特需の反動が響いた」と分析する。

2014年第4四半期の国内クライアントPC出荷台数 トップ5ベンダーシェア、対前年成長率。調査対象はデスクトップPC、ポータブルPCとなり、タブレットPCおよび2in1 PCは含まれない 出典:IDC Japan

2014年第4四半期(10月~12月)の上位5位までのベンダーシェアは、1位がNECレノボグループ(26.7%)、2位が富士通(18.8%)、3位が東芝(12.0%)、4位がHP(9.7%)、5位がデル(9.2%)となった。家庭市場で前年同期比48.4%と高い成長をみせたHPが順位をひとつ上げた結果となった。

IDC Japan 携帯端末&クライアントソリューションの片山雅弘リサーチマネジャーは、「家庭市場では、PC需要がタブレットの登場で影響を受けたが、タブレットの勢いが一段落すればネットブックのブーム前の状態に戻る」と予測。一方、ビジネス市場では「Windows XPサポート終了の特需の反動が2015年もしばらく続く」と分析している。