JR東日本は6日、山田線宮古~釜石間の鉄道復旧に関する基本合意書および覚書の締結、着工式の開催について発表した。

山田線宮古~釜石間はJR東日本が鉄道施設の復旧を担当し、三陸鉄道が一体運営を行うことに(写真はイメージ)

東日本大震災で被災し、現在も運転見合わせが続く山田線宮古~釜石間の鉄道復旧に関して、JR東日本は昨年1月、三陸鉄道北リアス線・南リアス線との一体運営を提案していた。その後、三陸鉄道や関係自治体(岩手県、宮古市、山田町、大槌町、釜石市)との調整が行われ、12月26日に提案受入れの報告を受けて大筋で合意。このほど基本合意書と覚書が締結され、その内容が公開された。

山田線宮古~釜石間の鉄道復旧はJR東日本が担当し、三陸鉄道は同区間と北リアス線・南リアス線の一体運営を行う。JR東日本は宮古~釜石間のレール・枕木など鉄道施設の一部を三陸鉄道と同程度の水準まで強化するとともに、三陸鉄道の運営効率化に協力し、検修設備なども整備する。三陸鉄道が人的支援を要請した場合にも支援を行う。

鉄道施設の原状復旧費用もJR東日本が負担するほか、関係自治体へ運行に必要な新造車両8両または相当額の金銭を無償提供。さらに移管協力金として30億円を提供する(提供時期・方法は別途協議)。「地域に密着した効率的な運営により持続的な鉄道をめざす」とJR東日本。すみやかな鉄道復旧に向け、関係自治体・三陸鉄道・JR東日本が協力して国へ支援要請することも内容に盛り込まれた。

今回発表された基本合意書と覚書の内容をもとに、引き続き関係者間で協力し、山田線宮古~釜石間の早期復旧を進めていく。復旧工事にあたり、3月7日に宮古駅周辺で着工式を開催する予定で、詳細は追って発表するとしている。

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