ローデ・シュワルツ・ジャパンは2月6日、DOCSIS 3.1に対応したマルチチャネル放送信号発生器「R&S CLGD」を発表した。

同製品は、DOCSIS 3.1に対応したケーブルテレビネットワークをシミュレートできるテスト機器である。DOCSIS 3.0/3.1、DVB-C、アナログTV信号の生成が可能で、ケーブル伝送におけるあらゆる伝送負荷試験が可能なため、民生機器や、プロ用機器のメーカーだけでなく、ケーブルネットワーク事業者も新しいサービスに向けたチャネルプランの検証に使用できる。また、DOCSIS 3.0/3.1、J.83(Annex A/B/C)、アナログテレビの信号を複数チャネル、同時に生成できる。ダウンストリームまたはアップストリームの動作モードそれぞれで、考えられるあらゆるチャネル負荷シナリオをシミュレーションすることができる。

具体的には、同製品のダウンストリームモードでの周波数範囲は47MHz~1794Hzで、最大192MHzの帯域幅のDOCSIS 3.1信号を最大6チャネル生成できるのに加え、各チャネルのレベル、周波数、符号化率、コンスタレーションを個々に設定することが可能となっている。さらに、ケーブルQAM信号やアナログTV信号をDOCSIS 3.1信号の間や隣接チャネルに同時に生成することができる。一方、アップストリームモードでの周波数範囲は5MHz~204MHzで、DOCSIS 3.1のOFDM信号とDOCSIS 3.0 TDMA/CDMA信号を自由に組み合わせて、同時に信号生成できる。

また、柔軟なマルチチャネル信号生成機能により、チューナ、ケーブルモデムおよびCMTSのアップストリーム受信部のテストに最適で、主に隣接チャネルに存在するQAMもしくはTDMA/CDMA信号が、DOCSIS 3.1信号の受信にどのような影響を与えるかを試験できる。そして、ガウスノイズ、反射および狭帯域干渉などの異なるタイプの干渉要素を追加することにより、より現実的なシミュレーションが行える。この他、リニアリティケーブルアンプもしくはE/O変換器の変調を測定する際にも使用できる。

なお、価格は560万9000円(税抜き)。また、本体にダウンストリームオプションを含めた必要最小構成では922万5000円(税抜き)、本体にアップストリームケーブルモデムエミュレータオプションを含めた必要最小構成では893万円(税抜き)となっている。

DOCSIS 3.1に対応したマルチチャネル放送信号発生器「R&S CLGD」