ソニーは2月3日、CMOSイメージセンサーを搭載した小型肌測定機と画像処理技術を応用した解析アルゴリズムにより、肌状態を高精度かつ高速に測定・解析する、肌解析システム「BeautyExplorer」を製品化したと発表した。

同システムは、測定に用いる肌測定機と結果表示に用いる専用タブレットに、新たに開発したクラウド環境を基盤として肌の独自解析アルゴリズムを搭載する解析サーバやアプリケーションなどを合わせて提供するもの。今年3月から運用が開始される。

肌測定機「Skin View Camera」

肌解析システム「BeautyExplorer」の概要

Skin View Cameraは、水分測定と肌撮影の2つの機能を提供できながら、独自の設計技術に加えてタブレットとカメラを無線接続にすることにより、手のひらに収まる小型・軽量化が実現されている。

専用タブレットに搭載された肌解析アプリ「Skin Analyzer」は、使いやすさにこだわったユーザーインターフェースを実装するとともに、すべての画面で操作しやすいボタン類や精確な測定を補助する操作案内などの多彩なガイド機能を備えており、直感的な操作性を実現している。

美容サロンなどで測定を受けた顧客に向けては、スマートフォン・アプリ「Skin Viewer」が提供される。顧客の測定データはクラウドに蓄積されており、顧客はアプリを使うことにより、同システムのビジネスパートナーの提供する美容サービスや製品などによる効果と合わせ、客観的かつ定量的な解析結果のデータとして閲覧できる。

「Skin Analyzer」の結果表示画面

スマートフォン・アプリ「Skin Viewer」の画面

同社は、自社開発のCMOSイメージセンサーと複数の波長光源を組み合わせた光学モジュールを新規に開発し、それらを最適に制御することにより、近紫外光から近赤外光の領域まで高感度な撮影を実現し、多様で高精度な測定を可能にした。肌解析技術「SSKEP」では、表面・皮下含めた複数の撮像データをもとに、肌のキメ・毛穴・シミ・色み・油分、専用センサーを用いた水分など、さまざまな肌状態の解析を行う。

また、独自の解析アルゴリズムにより、画像解析技術と画像認識技術を応用した定量評価と、画素単位での成分分析を行い、解析結果のデータを色分布で表示するなど、わかりやすく表示する。

多彩な測定項目の肌解析結果表示画面

測定機器のリース、クラウドソリューション利用料金を含む同システムの価格は、月額1万5000円から2万円の見込み(税別)。