MM総研は3日、2014年の国内携帯電話の出荷台数の調査結果を発表した。それによると、フィーチャーフォン(従来型携帯電話)の出荷台数は1,058万台で、前年比5.7%増となり、2008年以降初めて前年を上回った。

フィーチャーフォン復調の一方、スマホは2年連続減少

スマートフォンの出荷台数は2,770万台で、2,925万台を出荷した2013年と比べ5.3%の減少した。これにより、3,024万台を出荷した2012年から2年連続での減少となった。一方でフィーチャーフォンの出荷台数は、1,001万台を出荷した2013年と比べ5.7%の増加となる1,058万台だった。スマートフォンが年間100万台規模で出荷され始めた2008年以降、前年を上回るのは初めてのことだという。

フィーチャーフォンの出荷台数が復調している要因についてMM総研は、「フィーチャーフォンユーザーにとって、スマートフォンの月額料金が高い」、「同ユーザー層にとって必要な機能がフィーチャーフォンで揃っている」、「スマートフォンに買い替えたユーザーが再びフィーチャーフォンを購入するケースが一定確率で存在する」の3点が考えられると分析している。

フィーチャーフォンとスマートフォンを含めた総出荷台数は、3,926万台だった2013年と比べ2.5%減となる3,828万台だった。過去最高の4375万台を出荷した2012年から2年連続での減少となった。

メーカー別ではAppleが3年連続1位

メーカー別の出荷台数では、前年比29.3%増となる1,648万台を出荷したAppleが1位となった。総出荷台数に占めるシェアは同10.6ポイント増の43.1%、スマートフォン出荷台数のシェアは同15.9ポイント増の59.5%だった。Appleの出荷台数・シェアが伸長したことについて、2014年は、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの主要3キャリアが年間を通してiPhoneを発売した初めての年であることなどを、MM総研は挙げている。

OS別ではiOSがAndroidを抜いて1位に

OS別のスマートフォン出荷台数は、AppleのiOSがOS別シェアの59.5%を占める1,648万台で、Androidを抜いて1位になった。Androidは前年比32.3%減の1,117万台だった。なお、2014年12月にKDDI(au)より、発売されたFirefox OS搭載のスマートフォン「Fx0」は5万台を出荷し、OS別シェア0.2%にとどまった。

また、MM総研は2015年度の携帯電話市場の注目ポイントとして「2015年5月より制度が変更するSIMロック解除」、「固定+モバイルのセット割引」を挙げ、MVNOの動向を含めた市場活性化が期待されるとしている。

(記事提供: AndroWire編集部)