アカマイ・テクノロジーズ(アカマイ)は1月30日、2014年第4四半期「インターネットの現状」セキュリティレポートを発表した。

2014年第4四半期「インターネットの現状」

アカマイのプロレクシック・セキュリティ・エンジニアリング&リサーチチーム(PLXsert)は、分散型サービス妨害(DDoS)保護とクラウド・セキュリティに関連するサービスと戦略立案の組織。今四半期のレポートでは、PLXroutedネットワークで観測されたDDoS攻撃を含むグローバルな脅威分析と洞察を提供している。

アカマイのクラウド・セキュリティ・ビジネス部門バイスプレジデントであるジョン・サマーズ(John Summers)は、「第4四半期は信じられない数のDDoS攻撃が発生し、前年同期のほぼ2倍に達し、サービス妨害(DoS:Denial of Service)は、幅広い業界のさまざまな企業にとって共通するアクティブな脅威となる。DDoS攻撃トラフィックは、12月に見出しを飾ったオンライン・エンターテインメント業界のように1つの業界に限られたものではあく、攻撃はさまざまな業界に幅広く蔓延している」と述べている。

アカマイでは、DDoS攻撃の平均ピーク帯域幅は前年同期に比べて52%上昇していることも観測。大規模パケットによる不要なネットワーク・トラフィックによって、企業サーバーが正規の顧客に応答する能力は即座に阻害され、サービス停止状態に追い込まれる。

こうした攻撃に対するソリューションを導入していない多くのサイトは、典型的なDDoS攻撃さえ凌ぐことができない。こうした結果から、アカマイでは「DDoS攻撃は、オンライン活動を行っているすべての企業が必ずリスク評価に組み込むべき共通のサイバーセキュリティ脅威の一部となっている」と警鐘を鳴らしている。

レポートではほかにも、「DDoS-for-hire(DDoS攻撃請負い業者)とリフレクション/マルチベクトル攻撃の台頭」や「DDoSの標的と発信源の世界分布の変化」「ボットネットについて」「ボット、スクレイパー、スパイダーの緩和」などについてまとめている。