『週刊野球太郎』はこのほど、編集部とライター陣による座談会を実施し、新戦力の動向チェックや戦力分析などを行った。昨季日本一に輝いたソフトバンクが連覇するのか? オリックスの大型補強が実を結ぶか? 日本球界に復帰した松坂の勝ち星予想もしてみたので、早速、パ・リーグの予想順位を紹介していこう。

大型補強のオリックスが1位と予想

今オフの主役は、誰もが口をそろえて、オリックス・バファローズだったと答えるはずだ。ブランコ、中島裕之、小谷野栄一、バリントンと次々に他球団の主力クラスを獲得。エース・金子千尋も残留し、スタメンや先発・中継ぎ・抑えの名前をあげていけばソフトバンク以上の布陣がそろった。

「誰がどこを守るのか」ということもあり、大型補強の内野陣に注目が集まるが、外野陣にも目を向けてほしい。昨季に1軍の中堅手に定着した駿太が、今年はさらなる活躍が期待できる。右翼手の糸井嘉男とともに、走攻守が光る右中間は12球団イチかもしれない。

チーム防御率2点台だった投手陣は今年も安泰だろう。右ヒジを手術したとはいえ、金子千尋に不安は少なく、若手、中堅世代が多い投手陣全体のさらなる成長が見込める。右投手ばかりでも強いところを今年も見せてほしい。

「このチームで優勝したい」と残留した金子千尋

予想は2位も、戦力は圧倒的なソフトバンク

オリックスの大型補強の期待感に、わずかに及ばなかったソフトバンク。だが、昨季に日本一を獲得した選手たちは、今年も大いに活躍するだろう。

ソフトバンクの気になる点といえば、9年ぶりに日本球界に復帰する松坂大輔だ。横浜高校時代を知っているファンは、「あの松坂が帰ってくる!」と期待に胸を膨らませる。しかし、右ヒジの状態や、「日本のマウンドに対応できる投球フォームに戻せるのか」などの不安要素もある。ソフトバンクの投手陣の層の厚さを考えると、7勝~8勝が妥当なところだろう。気持ちとしては、われわれの陳腐な予想を覆す大活躍をしてもらいたい。

3位予想に滑り込んだのは日本ハム

稲葉篤紀、金子誠が引退し、大引啓次、小谷野栄一がFA移籍で、一気に野手は若返る日本ハム。ベテランが全くいない状況でも期待が持てるのは、ドラフトの指名がうまく、しっかりした選手育成のノウハウによって選手が育つ組織作りが構築されているからだ。そこにベテランの田中賢介が復帰することで、バランスがよくなる。

投手陣を見ても、上沢直之や中村勝などもっと活躍するであろう若手が多い。2014年のドラフト最多となる、4球団での競合で獲得した有原航平のヒジの状態が気になるが、普通に投げられれば、2ケタ勝利を狙える投手だ。

ただ、「いい選手がそろった、いいチーム」と小さくまとまっているようなところもある。爆発力を引き出す選手の少なさが、1位、2位との差になりそうか。11勝&10本塁打を成し遂げた大谷翔平や中田翔、陽岱鋼に続く、スター性ある選手の誕生を切望している。

3年目を迎える大谷翔平。今年は投打にどんな歴史的な記録を打ち立てるのだろうか?

強力打線を組んで上位進出を狙え、西武

昨季は開幕直後のつまずきで、シーズンが終わってしまった感のある西武。しかし、歯車がかみ合わなかっただけで、大きな戦力不足があるわけではない。特に2年目捕手・森友哉の期待は大きく、「指名打者でも起用する価値のある打者だ」という意見が口々にあがった。本塁打王をわけあったメヒアと中村剛也に、浅村栄斗、栗山巧に森が並ぶ強力打線が打ちまくれば、上位に割って入る可能性もある。

予想は5位も、流れに乗ればおもしろい楽天

2013年の日本一から、田中将大(ヤンキース)とマギー(ジャイアンツ)が抜けて、最下位に沈んでしまった楽天。この2人の穴は、2015年も響いてきそうだ。

しかし、投手陣は塩見貴洋が復活し、辛島航や森雄大、松井裕樹など1軍で経験を積んだ左腕たちは、いつ開花してもおかしくない状況。そして、高卒1年目でも10勝できる器と評価される安樂智大をドラフト1位で獲得した。彼らの活躍で、則本昂大の負担が軽減できれば、台風の目になる可能性はある。

まずは捕手を固めるところからか? ロッテ

里崎智也が引退し、捕手のポジションがポッカリあいたロッテ。パ・リーグの他5球団の正捕手が決まっているだけに、ロッテの喪失感が目立ち、最下位の予想になった。

岡田彰布さんによると、捕手は「『こいつ』と決めた選手と心中するくらいじゃないと、本当の意味でのレギュラーは作れない」というポジション。昨季の前半は吉田裕太、後半は田村龍弘が先発マスクをかぶることが多かったが、伊東勤監督は、どちらにロッテの未来を託すのだろうか。

以上が『週刊野球太郎』的予想だが、実際の結果はどうなるのだろうか。シーズン開幕に乞うご期待だ。

週刊野球太郎

スマホマガジン『週刊野球太郎』では、「2015年プロ野球・日本一早い!? 12球団順位予想」を連載中。今季の展開を『週刊野球太郎』が占います。『野球太郎No.013~2014ドラフト総決算&2015大展望号』と合わせて2015年シーズンを楽しむ準備を整えてください!