「Windows 10」には、同OS向けに開発されている次世代ブラウザ「Project Spartan」(コードネーム)とInternet Explorer (IE)の両方が搭載される。MicrosoftのIEBlogでJason Weber氏(IE担当グループプログラムマネージャー)が明らかにした。

MicrosoftはProject Spartanについて、1月21日に開催したメディア向けイベントで、ノートテーキング機能、リーディングモード、Cortana統合などのデモを披露したが、ブラウザの詳細には触れなかった。そのためIEとの関係などは不明のままだった。

Project Spartan

Weber氏によると、SpartanはモダンWebブラウザとして設計されており、新しいレンダリングエンジンを搭載する。Microsoftはこれまで互換性の維持を目的に様々なドキュメントモードをIEに組み込み、同モードの役割を少しずつ縮小しながら、モダンブラウザとの距離を縮めてきた。しかし、そうした保守的なアプローチによってWeb標準対応が遅れ、近年のWebのスピードにおいて出遅れている印象を与えていた。新しいレンダリングを備えたSpartanは名実ともにモダンブラウザである。ただし互換性維持にも配慮し、エンタープライズのレガシーなWebサイトではIE11のエンジンを用いる。最新のエンジンで描画を行うエッジモードで次世代のWeb標準も視野に入れたWeb標準対応を実現しながら、必要に応じてレガシーなサイトにも対応する。さらに、カスタマイズしたActiveXコントロールやBrowser Helper Objectなどを用いたIE専用のレガシーサイトを運用している企業は、Windows 10でもIEを使用できる。Windows 10のIEは、Spartanと同じデュアルレンダリングエンジンで動作する。

Weber氏はまた、「Windows 10と同じように、Spartanも継続的に最新版にアップデートされる。どちらにも"サービス"として、最新のプラットフォーム機能、セキュリティ、パフォーマンス改善が提供され、他のWindows 10デバイスと一貫した環境をWeb開発者に約束する」と述べている。

なお、Windows Insiderプログラム参加者に提供されるWindows 10 January PreviewビルドにSpartanは含まれないが、Spartanの提供に向けた数々のアップデートが行われるそうだ。