テクトロニクス社は1月21日、最新のUSB規格に対する設計検証を素早く実行し、最小のコストで製品をいち早く市場に投入するためのUSB 3.1の統合テストソリューションを発表した。

同ソリューションは、発表済みのUSB 3.1、USB 2.0のテスト機能を強化するものであり、新たに10GbpsのデータレートをサポートするUSB 3.1レシーバテストソリューション、USB PD(Power Delivery)テストソリューション、USB Type-Cケーブルテストソリューションを含んでいる。

USB 3.1の認証では、データレートが高速になったことで、入力されるビットストリームをレシーバが正しく読み取ることが重要になり、レシーバテストが必要になった。同社のBERTScopeビットエラーレートアナライザの新ソリューション「BSAUSB31」は、このレシーバテストを簡素化する。エンドユーザーはUSBを熟知している必要はなく、テストパラメータを設定し、デバイスを適切なテストモードにすると、エラーが測定可能な他、周波数ごとに結果を表示できる。そして、テスト結果の印刷・保存するなどの手順はすべて完全に自動実行されるため、時間を短縮し、測定確度を上げることができる。加えて、同ソリューションは、SJ、RJ、SSC、コンプライアンスチャネルの信号減衰など、USB 3.1のストレス信号を出力することができる。

また、ケーブルで伝送するUSB電源のニーズは、USBバッテリ充電能力を超えて大きくなっている。この制限はUSB Power Delivery仕様で規定されており、20Vで最大100W(双方向)となっている。同社のパートナー企業であるGranite River Labsと共同開発したソフトウェア「GRL-USB-PD」は、電源供給の仕様の第5章のPHYレイヤテストをサポートする。テスト項目には、立ち上り/立ち下り時間、トランスミッタ/レシーバのアイマスクなどが含まれている。さらに、詳細なデバッグ/解析のためのBMC(Binary Mark Coded)信号のパターンデコード機能も備えている。

この他、USB-IF(USB Implementer's Forum)は2014年8月、既存のUSBケーブル/コネクタを補完する、対称性があり、リバーシブル接続が可能なUSB Type-Cコネクタを発表した。USB Type-Cケーブルの新しいMOI(Method Of Implementation)は、同社のWebサイトからダウンロードできる。推奨されているテスト機器には、サンプリングオシロスコープ「DSA8300型」、TDRモジュール「80E10B型」2台、パラメータ解析ソフトウェア「80SSPAR IConnect S」、フィクスチャキット「Luxshare-ICT USB Type-C SI」、USB-IFシグナルインテグリティコンプライアンスツールが含まれている。

USB 3.1の統合テストソリューションのレシーバテストの画面