『pink』カバー原画 (c)岡崎京子/マガジンハウス

東京都・芦花公園の世田谷文学館では、1980~90年代を代表するマンガ家の初となる大規模な展覧会「岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ」展を開催する。開催期間は1月24日~3月31日まで(月曜は休館)、開場時間は10:00~18:00、入場料は一般800円、65歳以上・高校・大学生600円、小中学生300円。

同展は、「pink」「リバーズ・エッジ」「ヘルタースケルター」などの作品で知られるマンガ家・岡崎京子の仕事を取り上げる、初の大規模な展覧会。300点以上の原画をはじめ、学生時代のイラストやスケッチ、80~90年代の時代を画した掲載誌の数々、映画版「ヘルタースケルター」ほかの関連資料が展示される。

女の子たちの夢や憧れを紡ぐ少女マンガとは対照的な、都市に生きる少女の日常、変容する家族像、高度資本主義下における女性の欲望や不安といった時代の現実を果敢に描きつづけた岡崎京子。1996年に起こった不慮の事故により活動を休止しているが、その後も未刊作品の出版や復刊が相次ぎ、今も新たな読者を獲得しつづけている。関連企画として、岡崎京子が愛する60年代女の子映画の決定版「ひなぎく」の上映+文筆家の山崎まどかによるミニトーク(1月25日)なども開催される。

『チワワちゃん』カバー原画 (c)岡崎京子/KADOKAWA

『へルタースケルター』扉原画 (c)岡崎京子/祥伝社フィールコミックス

『東京ガールズブラボー』原画 (c)岡崎京子/宝島社

なお、岡崎京子は1963年生まれのマンガ家。下北沢の理髪店に生まれ育ち、短大在学中にデビュー以後、マンガ雑誌にとどまらず「平凡パンチ」、「CUTiE」といった週刊誌、ファッション誌などを舞台に次々と作品を発表して脚光を浴びる。