LLVM is a robust system, particularly well suited for developing new mid-level language-independent analyses and optimizations.

LLVMプロジェクトは1月20日(米国時間)、「LLVM Project Blog: LLDB is Coming to Windows」において、Windows向けに移植を続けているデバッガLLDBの進捗状況を報告した。移植作業は初期の段階に到達しており、基本的なデバッグ機能は動作するようになったと説明している。ただし、LLDBテストの約50%ほどしか機能を達成していないとしており、満足に利用できる状況になるにはまだ時間がかかると見られる。

Windowsにおいては、すでにGDBやVisual Studio、WinDBGといったデバッガが存在している。それにもかかわらず、LLDBをWindowsプラットフォームへ移植することを決めた背景には、DWARFデバッグ情報とMicrosoft C++ ABIおよびMicrosoftデバッグ情報の双方を扱うことができるデバッガが不在だからと説明されている。また、Windowsで動作するLLVM Clangと協調して動作するうえでも、LLDBの移植には意味があるという。

LLVM Clangはコンパイル時間が短いこと、生成するバイナリの性能が良いこと、生成するバイナリのサイズが小さいこと、コンパイル時に出力されるエラーメッセージが理解しやすいこと、扱いやすいライセンスであること、といった複数の理由からデフォルトのコンパイラとして採用するベンダーやプロジェクトが増えている。LLDBはこうした開発チームによって開発が進められているデバッガで、オープンソース・プロジェクトではGDBを置き換えるデバッガとして注目されている。