NECパーソナルコンピュータは20日、13.3型ノートPCとして世界最軽量をうたうモバイルノートPC「LaVie Hybrid ZERO」を発表した。価格はオープン。店頭予想価格は169,800円前後から。発売は2月上旬から順次。

HZ750/AAB

「LaVie Hybrid ZERO」は、同社製モバイルPC「LaVie Z」の次期モデルとして「CES 2015」で展示されていた製品で、新たに2-in-1モデルをラインナップ。

約926gの2-in-1モデル「HZ750/AAB」および「HZ650/AA」、約779gのクラムシェル型モデル「HZ550/AA」の計3モデルを揃え、前者2モデルは2-in-1型の13.3型ノートPCとして、後者は13.3型ノートPCとして世界最軽量をうたう。2-in-1の仕組みは液晶回転型で、液晶を360度背面に回転させることで、タブレット形状で利用できる。

「ZERO」の名称は、「zero gravity」(無重力)が由来。ノートPCの原点である「薄型軽量」をイメージし、ロゴは天体や、宇宙空間の浮遊感を表しているという。

2-in-1モデルの回転イメージ

軽量化への道のり

重量は、前モデルから2-in-1モデルで38g、クラムシェル型モデルで16g軽量化した。軽量化の施策として、従来底面のみに採用していたマグネシウムリチウム合金(Mg-Li合金)を、新たに液晶バックカバーとボトムケースに採用。特に液晶バックカバーでは金型を用いた鍛造加工(圧力を加え成形)を新たに導入し、加工の難しいMg-Li合金の成形を実現した。

また、ディスプレイも軽量化。2014年秋冬モデルでは、2枚の電極フィルムの上にガラスを載せていたが、春モデルではガラスに代わり電極フィルムを重ねるFFF構造を採用した。また、従来より軽量なLCDを採用したほか、きょう体に組み込む一体型成形により金属フレームを省き、薄型化・軽量化を図った。

HZ650/AA シルバー

デザイン面では、従来から奥行きを5mm小型化。また、見た目のシャープさと手当たりの良さを両立する狙いで、エッジ部は面取り仕様となっている。このほかクラムシェル型モデルでも2軸ヒンジを採用し、180度のオープンを可能とした。

仕様面の進化点は、Broadwellこと第5世代Intel Coreの搭載や、2,560×1,440ドット(WQHD)液晶搭載モデルの拡充、最上位モデルで8GBメモリの実装など。また、ヤマハの音場補正技術「AudioEngine」や、UHS-II対応SDカードスロットの搭載も行われている。

なお、8GBメモリの実装は、基板の重量増につながるため、従来機では見送られてきた。しかし「ユーザーからの要望があまりに多かった」として、8層だった基板を10層にして8GBメモリを搭載。その分基板は若干重くなったが、その他の部分で軽量化を図り、全体として従来機より軽く仕上げることができたという。

HZ550/AA

HZ750/AAB

「HZ750/AAB」は、2-in-1型のタッチ対応モバイルPC。主な仕様は、CPUがIntel Core i7-5500U(2.40GHz)、メモリが8GB、ストレージが128GB SSD、グラフィックスがIntel HD Graphics 5500(CPU内蔵)、ディスプレイが13.3型ワイド液晶(2,560×1,440ドット、タッチ対応)、光学ドライブが非搭載、OSがWindows 8.1 Update 64bitなど。

インタフェースは、USB 3.0×2(1基はパワーオフUSB充電機能付き)、HDMI×1、SD/SDHC/SDXCカードスロット、720p対応Webカメラなど。通信機能はIEEE802.11ac/a/b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0。バッテリ駆動時間は約9時間(JEITA 2.0)。

本体サイズはW319×D217×H16.9mm、重量は約926g。価格はオープンで、税別の店頭予想価格は204,800円前後。カラーはブラックのみ。

HZ650/AA

「HZ650/AA」は、上位の「HZ750/AAB」から、CPUをIntel Core i5-5200U(2.20GHz)に、メモリを4GBに、液晶解像度を1,920×1,080ドットのフルHDに変更し、税別の店頭予想価格は184,800円前後。カラーはブラックとシルバーの2種類。

HZ550/AA

「HZ550/AA」はタッチ非対応でクラムシェル型の軽量モデル。主な仕様は、CPUがIntel Core i5-5200U(2.20GHz)、メモリが4GB、ストレージが128GB SSD、グラフィックスがIntel HD Graphics 5500(CPU内蔵)、ディスプレイが13.3型ワイド液晶(2,560×1,440ドット、タッチ非対応)、光学ドライブが非搭載、OSがWindows 8.1 Update 64bitなど。

インタフェースや通信機能は2-in-1型の2モデルと同等。本体サイズはW319×D212×H16.9mm、重量は約779g。税別の店頭予想価格は169,800円前後。カラーはブラックのみ。

なお、米国では「Lenovo LaVie Z」の名称でパイロット販売されるが、国内で英語キーボードモデルの提供予定はない。