絶滅に瀕する生物や大自然のドラマを壮大なスケールで描く、NHKの大型自然ドキュメンタリー「ホットスポット最後の楽園」。第2シリーズの第4回が1月11日21時より総合テレビでオンエアされる。

同番組は、NHKが2008年から6年の歳月をかけ、“ホットスポット”と呼ばれる、地域固有の動植物が多いにも関わらず、原生の自然の7割以上が失われてしまった土地で繰り広げられる大自然の営みと、絶滅の危機に瀕した貴重な生物を記録したドキュメンタリー。2011年の第1シリーズに続き、第2シリーズも歌手・俳優の福山雅治が世界各地のホットスポットを訪れるナビゲーターを務める。また、ハイビジョンカメラの4倍の解像度を持つ4Kカメラや、抜群の機動力のある小型無人ヘリコプターによる空撮、アームが自在に伸縮する大型クレーンなど、最先端の特殊機材を駆使した世界トップレベルの映像も見どころだ。

第4回となる今回の放送では「天空の秘境 パンダの王国~中国 南西山岳地帯~」と題し、中国南西部の山岳地帯にスポットを当てる。パンダはクマの仲間だが、雑食のクマと異なり竹を主食としている点、クマの前足は物を掴めないのに対しパンダは器用に竹を持って食べる点など、独特の進化をしている。また、パンダの丸顔も進化の過程で変化したもの。その進化の秘密は氷河期を乗り越えた経験にあるという。番組では生き延びるために極限の環境に適応し、驚くべき進化を遂げた生きものたちの不思議な生態を紹介する。

ほか、深山幽谷に棲むユーモラスな顔をしたシシバナザル、黄金のサル・キンシコウ、マントのような分厚い毛皮をまとったヤク、愛らしい姿で甲高い声で鳴くナキウサギ、ある湖をめざして大群で大移動するチルー(チベットカモシカ)、大きな鼻に寒い砂漠を生き延びるための驚きのシステムを備えたサイガなど世界一級の珍獣たちの故郷とも言われるその地域で、そうした生物たちの誕生や進化の歴史、生態を解明するため、福山が現地を訪れ、その謎に迫る。