世界でも最大規模の同人即売会「コミックマーケット87」(通称:コミケ)が、例年より1日早い12月28日から12月30日の会期で東京ビッグサイトで開幕した。

12月28日から12月30日の会期で東京ビッグサイトで開幕した「コミックマーケット87」

例年通り、早朝から会場の東京ビッグサイトには数万人が訪れ、入場の待機列は開場時間を待たずに最寄のりんかい線・国際展示場駅方面から夢の大橋方面まで伸びていた。今年は、NHKが企業ブース初出展することでも大きな話題に。同局が放送する『山賊の娘ローニャ』『ベイビーステップ』『ログ・ホライズン』『境界のRINNE』の紹介と共に、人気イラストレーターの西又葵氏や星野リリィ氏の描き下ろしイラストなどが掲載された"薄い本"を配布。大河ドラマ『花燃ゆ』のPRキャラクター「もゆるん」の着ぐるみを登場し、作品をアピールしていた。

昨年の冬コミは晴天に恵まれたものの、3日間の動員数は一昨年から3万人減の52万人。今年は大みそかを外れた会期ということもあり、昨年よりも多くの動員が見込まれているが、明日29日の天気予報は関東の平野部でも積雪の予報。参加者は防寒対策に余念がないよう注意が必要となる。

夏と冬の年2回開催される「コミックマーケット」は、3日間で50万人以上が参加する同人即売会で、アニメや漫画、ゲームの愛好家が自主制作した同人誌やゲームなどの頒布が行われるイベント。作品を制作し頒布する「サークル」と呼ばれる参加者の中には、漫画やアニメ、ゲームの第一線で活躍するクリエイターの姿もあり、人気のサークルの商品を購入するには、数時間列に並ばなければならないこともあるという。

それらサークル参加者以外にも、コンテンツを制作する出版社やアニメ、ゲームメーカーも企業としてブースを出展し、人気作品のグッズなどを販売。また、出展する企業ブースの中には、ローソンや日本マイクロソフト、MIKASAといった一般企業も名を連ねている。企業ブース以外にも、ドコモやau、ソフトバンクといった大手キャリアは、アニメ・キャラクターなどでラッピングを施した移動基地局を展開するなど、アニメ・漫画ファンの一イベントという規模を超えた内容となっている。