北海道新幹線開業でJR北海道から経営分離される並行在来線の新会社名が24日、「道南いさりび鉄道」に決定したと発表された。

JR江差線五稜郭~木古内間は北海道新幹線開業にともない、第3セクター鉄道「道南いさりび鉄道」へ引き継がれる

北海道新幹線新青森~新函館北斗間は2015年度末に開業予定。並行在来線となるJR江差線五稜郭~木古内間(営業キロ37.8km、駅数12駅)の運営は第3セクター鉄道へ引き継がれる。今年7月発表の経営計画によれば、開業後はJR北海道から現行の単線・電化設備を引き継ぎ、採算性を考慮して旅客列車はディーゼル車で運転、JR北海道からワンマン仕様の中古ディーゼル車両キハ40形9両を譲り受けるという。

今年8月には「北海道道南地域並行在来線準備株式会社」が設立され、10~11月に会社名募集が実施された。応募総数は6,207件で、会社名選考委員会による選考で「道南いさりび鉄道」が選ばれ、株主総会での承認を経て新会社名に決定した。

会社名選考委員会の委員長を務めた木村健一氏(公立はこだて未来大学教授)によれば、最終選考案には海・風・星といったキーワードに、「道南」「渡島」「南北海道」などの地域名を加えた名称が並んだという。「道内外からの目線を加味し、この地域を表すワードで最も強い推薦があった『いさりび』に集約され、『道南いさりび鉄道』が選ばれました」と木村氏。この会社名には21件の応募があり、抽選で1名に、最優秀賞として賞金5万円と副賞の記念乗車証が贈呈される。

会社名の決定にともない、「北海道道南地域並行在来線準備株式会社」は1月1日をもって「道南いさりび鉄道株式会社」へ変更されることに。来年3月に開業1年前イベントを開催し、会社名募集の最優秀賞受賞者へ贈呈式も行う予定だ。