サラヴィオ化粧品はこのほど、「第22回毛髪科学研究会」にて、別府温泉由来の「加水分解酵母エキス」に育毛・発毛を促す効果があることを発表した。

左:「毛乳頭細胞の一次繊毛(赤色着色部分)」(上:A群/下:B群)」/右:B群では発毛シグナルの増産により毛母細胞の増殖が2倍以上促進された

「毛乳頭細胞」とは、発毛シグナルの司令塔として盛んに研究されている細胞のこと。今回の研究では、毛乳頭細胞にある一次繊毛(シグナルのマイクロセンサーとして知られる)と発毛シグナルの関係を解明した。

毛乳頭細胞の一次繊毛形成を制御する方法としては、細胞培養液にリチウムイオンを添加することで確立し、一次繊毛が通常の長さの細胞群(A群)と伸長した細胞群(B群)を作った。そして、細胞から産生された発毛シグナルは細胞培養液に放出されることに着目し、A群およびB群から細胞培養液を回収。これらを、別に用意した「ケラチノサイト」(毛母細胞のモデル)に与えたところ、B群からの細胞培養液では細胞分裂が2倍以上盛んになることがわかった。これにより、一次繊毛が発毛シグナルの伝達に関わっていることが証明されたという。

「育毛関連遺伝子の発現」(左:細胞内ATP量/右:FGF-10の増加)

さらに、別府温泉で発見した温泉酵母から抽出した「加水分解酵母エキス」が毛乳頭細胞の一次繊毛を伸長させることを発見した。加水分解酵母エキスによる毛乳頭細胞の活性化・発毛シグナルについて検証したところ、毛乳頭細胞は、加水分解酵母エキスの存在下で一次繊毛を伸長させ、細胞の増殖能、移動能、および細胞内ATP(発毛エネルギー)量を高めることが明らかになった。

加水分解酵母エキスを与えた毛乳頭細胞において、発現している全遺伝子の網羅的解析を行ったところ、発毛・毛髪の成長に関与するさまざまなシグナル因子が活性化されていることがわかった。特に、毛母細胞(髪の毛を作り出す細胞)や線維芽細胞(髪の土台となる細胞)の増殖を促進する「FGF-10」の増加は300%に達した。これによって、加水分解酵母エキスが毛乳頭細胞の一次繊毛のセンサー機能を高め、毛母細胞の増殖に関わるシグナル因子を増加させる作用機序が実証されたという。そして、この機構を「マイクロセンサー理論」と名付けたとのこと。

なお同社では、研究成果を踏まえて、加水分解酵母エキスを配合した「M-1育毛ミスト」(200ml/税込9,800円)を販売している。