ヤフーは12月18日、無料アプリ「Yahoo!カーナビ」のタブレット対応版の提供開始を発表した。App StoreとGoogle Playよりダウンロードできる。また、タブレットUIの提供に合わせて「高速渋滞マップ」も提供する。

タブレットに最適化したUIは、iOS向けではiPhone 6PlusとiPad mini、iPad Air、Android向けでは5.5インチ以上のファブレットとタブレットで利用できる。このUIは横画面で使用した場合のみ利用できるほか、設定からスマートフォン向けのUIに変更も可能だ。

iPhone 6 Plusでもタブレット最適化UIを利用できる

タブレットに最適化した部分では、ワイド2画面表示に対応しており、高速道路では地図+ハイウェイモード、一般道では地図+交差点右左折案内を表示する。タブレット最適化UIの開発者インタビューについては「Yahoo! カーナビのタブレット版が年内に登場 - 開発者インタビュー」をご覧いただきたい。

一般道を走行中のタブレットUI(Android版)

高速道路を走行中のタブレットUI(iOS版)

その他の新機能としては、日本地図上に高速道路のみを表示する、広域の「高速渋滞マップ」を提供。渋滞情報はVICS配信のリアルタイム情報を反映するだけではなく、「渋滞」や「混雑」「チェーン規制」などの表示もひと目でわかるようになっている。これらの情報は、アイコンをタップすると原因の説明が表示されるため、規制が長引くかどうかがわかり、運転ルートの参考にできるという。

ほかにも交通事故多発箇所の表示や経由地入れ替えに対応。これらの新機能はユーザーレビューやSNS上の意見、ヤフーに直接寄せられた問い合わせなどから対応を図ったという。

例えば、これまでもYahoo!カーナビ内でクーポン情報が提供されてきたが、Android版は年内、iOS版は年明けからファミリーレストラン「ガスト」のクーポンが配信される。クーポン情報はユーザーにも好評とのことで、ファミレスの駐車場が満車の場合にすぐに周辺の駐車場が探せる"細かいところに気が利く"機能も用意している。

また、ユーザーの声からではない""開発者としてこだわった"ポイントとして、ブランドマークや建物の3Dモデリングがある。

ブランドマークは、大手チェーンストアのロゴを地図上に記載しているもので、マイナビが入居するビルでも複数のコンビニやファストフードのロゴが並んでいた。これは「地図上でお店を表現する時に、マークを出すのが一番」(ヤフー R&D統括本部 開発 松田 義和氏)という理由で掲載したもの。

アイコンによって「いつも行くチェーン店だし、ここへ立ち寄るか」といった"気付き"になりやすいという

ただし、こういったアイコンを掲載する場合、確認は一社ごとの個別対応になるといい「正直なところ大変です(笑)」と松田氏は話す。それでもユーザーの利便性のため、多くの企業のロゴを掲載してきており、「地域ごと、地場で有名な企業さまのロゴもできれば入れたい」とも語っていた。

一方の建物の3Dモデリングでは、今年竣工した「虎ノ門ヒルズ」などの建物が、そのままの形で3D化され、表示されている。こちらは、出来合いの物を使っているのではなく、1つずつ手作業で作り上げているのだという。Yahoo!地図とデータを共有している部分もあるが、Yahoo!カーナビの開発を行っている名古屋の建物のいくつかは「気合が入っています(笑)」(松田氏)としていた。

虎ノ門ヒルズが完全再現されている

Yahoo!カーナビは公開後、約100日で200万ダウンロードを突破している。