アイ・エム・ジェイ(IMJ)は12月15日、企業のFacebookページに投稿された記事を分析し、ランキング上位の投稿の傾向と、内容を分析した「企業Facebook年間ランキング2014」を発表した。

調査は、1月から10月にかけて、各企業のFacebookページに投稿された記事への「いいね!」「コメント」「シェア」「エンゲージメント率」の平均を調べ、まとめたもの。また、この調査は昨年に引き続き、2回目で昨年の年間ランキングとの比較、および業界別のエンゲージメント率についても分析している。

「ファン数ランキング/平均いいね!数ランキング」資料:IMJ

ファン数ランキングにおいては、「楽天市場」がファン数400万を突破し、2013年に続き1位となり、国内ファン数最大規模となった。2014年11月から、インセンティブを提供し、「いいね!」を押さないと参加・閲覧できないアプリケーションの使用が禁じられたことにより、ファン獲得には、Facebook広告に頼らざるを得なくなり、大幅なファン獲得は困難になった。

今後、日本のファン数単独で「楽天市場」を上回る企業は現れないだろうと同社では分析している。また、2014年は海外アカウントとの統合を行った企業も多く、数百万~数千万規模のファン数を抱えるアカウントは、複数の国のアカウントを統合している場合が多い。

また、平均いいね!数ランキングでは、「いいね!」数平均の上位3位は、2013年調査と変わらず。1位の「東京ディズニーリゾート」はファン数が25万人程度増加しているが、平均「いいね!」数は2013年とほぼ違いがない。企業によって増減数や増減率は異なるが、ファン数の増加に伴って一律に「いいね!」が増えるとは言えないことが伺える。

中には昨年よりも大幅に「いいね!」数が減少している企業もあり、投稿の質を上げたり、投稿の広告活用なども同時に行わないと、ファン数だけを増やしても意味が無いと言えるようだ。

「平均コメント数ランキング/平均シェア数ランキング」資料:IMJ

平均コメント数ランキングは、2014年は「コメント」応募を用いたキャンペーンを実施した企業が多いという結果に。

2013年後半のFacebookプロモーションガイドライン改定により、タイムライン上でのキャンペーン実施が可能になったことで、「コメント」応募を用いたキャンペーンを実施する企業が増加した。

平均シェア数ランキングにおいては、「シェア」ランキング上位企業の平均「シェア」数は、2013年よりも増加した。

理由は、Facebook仕様変更による動画投稿のリーチ数の伸びで、エンターテインメント性の高い動画コンテンツを投稿した企業が「シェア」数を伸ばすという結果となった。

「業界別平均エンゲージメント率」資料:IMJ

業界別平均エンゲージメント率では、業界別では「飲料・食品(来店型)」「テーマパーク」のエンゲージメント率が高い傾向となり、嗜好品と呼ばれる「自動車」「酒類」「ジュエリー・時計」カテゴリも次いで高い結果となった。

自動車カテゴリは、Facebookページを持っている会社、ブランド数も25と多く、ファン数規模も5万を超えるアカウントが多いが、エンゲージメント率は総じて高い結果となった。

「自動車」カテゴリのファン数とエンゲージメント率グラフ 資料:IMJ