JR東日本は、無線による列車制御システム「ATACS(アタックス)」による踏切制御機能を12月14日より順次、利用開始すると発表した。同社によると、無線による踏切制御は、世界で初めてだという。

ATACSは、列車位置検知を軌道回路によらずに、走行する列車自らが在線する位置を検知し、無線を使って車上・地上間で双方向に情報通信を行うことにより列車を制御するシステム。

同社は2011年10月より、ATACSを仙石線あおば通駅-東塩釜駅間において利用を開始したが、その後、無線による踏切制御機能の開発に取り組んきた。

ATACSの仕組み

現行の踏切制御は、地上に設置した列車検知装置で列車の進入を検知すると踏切の鳴動を開始し、踏切道を通過すると踏切の鳴動を停止する仕組みとなっている。

現行の踏切制御の仕組み

これに対し、ATACSによる踏切制御は、列車の現在速度と車両性能から踏切までの到達時間を計算し、列車から無線を用いて踏切の制御を行う。

ATACSによるの踏切制御の仕組み