シマンテックは12月9日、2014年以降の脅威に関する展望「シマンテックとノートンによる2015年の予測((アジア太平洋および日本)」を発表した。

これによると2015年は、ここ2年と厳しい状況がほぼ変わらず、新しい脅威を生み出して脆弱性を悪用しようと目論む犯罪者と、脅威を防ぐ側の戦いが激しさを増すと予測している。

また、モノのインターネット(IoT)の進化により、消費者はますます多くのデバイス、ガジェット、コンピュータをインターネットに接続できるようになる。しかしながら、これが新たなセキュリティリスクになる可能性があるという。

個々の消費者、企業、および政府に影響を及ぼす問題の考察は次のとおり。

順位 タイトル 内容
1 モノのインターネット(IoT)への攻撃によりスマートホームオートメーションが注目 スマートホームオートメーションがアジア太平洋および日本地域における消費者の関心を集める中、シマンテックは、CCTV カメラや、アラーム、照明、温度調節用のリモートアクセスコントロールといった、日用品として使用される個人向け「プラグアンドプレイ」デバイスがサイバー犯罪者に悪用されるようになると予測
2 モバイル端末がますます格好の標的に モバイル端末に重要な個人情報や機密情報が保存されており、常に電源がオンになっていれば、攻撃者の格好の標的になる
3 機械学習がサイバー犯罪との戦いの形勢を大きく変える 機械学習とビッグデータの統合から新世代のビジネスプラットフォームが生まれようとしており、これがサイバーセキュリティを変革する存在になる
4 モバイルアプリと引き換えにプライバシーが引き続き犠牲に モバイルユーザーの一部は、今後もモバイルアプリと引き換えにプライバシーを犠牲に
5 ランサムウェア(身代金型ウイルス)による詐欺犯罪が引き続き発生 この脅威は、ユーザーのファイルを暗号化し、ファイルの復号を条件に身代金を要求するもの
6 2014 年のデータ漏えいにより 2015 年はサイバーセキュリティが注目を浴びる 個人と組織は、オンラインセキュリティとサイバー犯罪防止に関して正しい意識を持つようになる
7 分散サービス拒否(DDoS)攻撃の脅威が引き続き増加 大規模なDDoS攻撃は簡単に実行できることから、シマンテックは、DDoSの増加傾向は今後も続き、短時間で集中的なDDoS攻撃が増加すると予想
8 パスワードだけではセキュリティを確保できなくなりユーザーの行動が重要に オンラインの個人資産や個人情報の侵害を防げるかどうかは、最終的にはユーザーの行動に
9 クラウドは無限の可能性を秘めている クラウド上の個人データに対するアクセス、管理、および保護に関する議論は引き続き高まる
10 サイバーセキュリティの最前線は業界が緊密に連携することにより強化 オープンソースプラットフォーム業界は、より強力な協調、連携、対応によってこうした脆弱性に対処し続ける

シマンテックによるインフォグラフィック