Telit Wireless Solutionsは12月4日、3G限定セルラーモジュール「UE866/910」2機種を発表した。

25mmx15mmと小型サイズの「UE866」は、信頼性の高いファームウェアを採用するとともに、同社の「GE866」とのピン互換性も有しており、2Gから3Gへのスムーズな移行を支援する。また、テレマティックス用途において理想的な小型フォームファクタによって、長期的な可用性を実現する。

一方、「xE910」ファミリの「UE910」は、高い信頼性が必要とされる用途向けに、エンべデッドSIMをオプションで追加できる他、同社の幅広い通信インタフェースと帯域幅を組み合わせた、多彩なピン互換モジュールが用意されている。

また、「UE866/910」は同社の統一フォームファクタ方式によって、設計・統合の作業を一度行えば、GSM/GPRS、UMTS/HSPA+、1xRTT、EV-DO、LTEなどの規格の通信インタフェースを使って、さまざまなデータ転送速度と通信テクノロジーが混在する中、世界規模、地域規模の機器の再利用が可能になる。これにより、2Gの将来的な運用終了に備えてアプリケーションの更新を必要とする北米の顧客にとっては、特に有用な製品となるとしている。

さらに、「UE910」モジュールのオプションとなるエンベデッドSIMは、同社のm2mAIRモバイル接続と付加価値サービスにより、事前プロビジョニングが行えるため、開梱直後から機能を発揮できる。そして、「UE866/910」モジュールともにm2mAIR Cloudに対応しており、deviceWISEによりm2mAIR Cloudアプリケーションの使用が可能となるプラットフォームにすぐにアクセスできる。このようにハードウェア、ソフトウェア、サービスの3つが一体となった製品であり、リスクを減らし開発時間を短縮しながらM2MやIoTを採用したい企業にとっては、理想的なワンストップ・ワンショップ・ソリューションであるとしている。

加えて、「UE866/UE910」にエンベデッドされたPythonスクリプトインタプリタにより、通信エンジンの中のプロセッシングコアは顧客が開発したアプリケーションを実行する。これにより、対応する同社のGNSSモジュールに直接アクセスできるため、小型の完全なトラッキング装置を実現することができる。

これらにより、「UE866」はクラス最高の省電力性、サイズおよびGPIO(汎用入出力)を備えており、バッテリ駆動のウェアラブル製品に最適となっている。また、「UE866/910」は、スマートメータ、モバイルPOS端末、モバイル医療機器、警報パネル、テレマティックスといった分野にも適している。

25mmx15mmと小型サイズの3G限定セルラーモジュール「UE866」