JR西日本は8日、大阪環状線に新型車両323系を投入すると発表した。2016~2018年度に順次投入し、国鉄時代に製造された従来車両103系・201系をすべて置き換える。

大阪環状線の新型車両323系(JR西日本提供)

JR西日本グループが昨年度立ち上げた「大阪環状線改造プロジェクト」の中で、「車両新製」は重点施策のひとつに挙げられていた。323系は、「安全・安心の向上」「機器の信頼性向上(安定輸送)」「情報提供の充実」「人に優しい快適な車内空間」をコンセプトに、大阪環状線のイメージアップを図る車両となる。

従来車両103系・201系は片側4ドアの通勤形電車だったが、新型車両323系は片側3ドア。ステンレス製車体の8両編成で、大阪環状線の電車で長年親しまれてきたオレンジ色を窓回りや窓下の帯に採用し、車体前面・側面に「大阪環状線改造プロジェクト」のロゴマークもデザインした。ドアの位置や動作状況をわかりやすくするため、ドア上に「大阪環状線改造プロジェクト」のロゴマークにちなんだ表記を、ドア先に黄色のラインを施すという。

また、各車両に案内ディスプレイを8カ所(16画面)設置し、日本語・英語・中国語・韓国語の4カ国語で案内情報を表示。車内はロングシートの座席配置となり、混雑車両(大阪駅での天満方先頭車)の出入口スペースも拡大される。各車両に車いす・ベビーカースペースを設置するなど、バリアフリー対応の充実も図る。客室灯具をLED化し、無料公衆無線LANサービスも導入する。なお、空気清浄機を1編成で試行設置するとのこと。

その他、運転士異常時列車停止装置(EB-N形装置)を設置し、運転台計器類やパンタグラフの二重系化を図るなど、安全性とサービス水準を高めた車両となる。323系は2016年度以降、大阪環状線・桜島線(JRゆめ咲線)へ168両(8両編成21本)を投入する予定だ。