「グレードアップあずさ色」189系(M52編成)による団体専用列車が6日、中央本線を走行した。往路は通称「辰野線」を経由し、「あずさ」ヘッドマークを表示しての撮影タイムも設けられるという。

中央本線を走る「グレードアップあずさ色」189系の団体専用列車

緑・赤のラインが特徴的な「グレードアップあずさ色」は、JR発足当初の特急「あずさ」で見られた車体色。1987~1990年にかけて同列車に使用された183系の一部編成が改造され、車体色の変更とともに車内設備もグレードアップしたことから、この車体色は「グレードアップあずさ色」と呼ばれた。その後、1994年にE351系の特急「スーパーあずさ」が登場し、2002年までに特急「スーパーあずさ」「あずさ」はE351系およびE257系に置き換えられた。

今回、JR東日本八王子支社が所有する3編成の189系(豊田車両センター所属)のうち、M52編成に関して、定期検査を機に車体色を「グレードアップあずさ色」に変更。これにより、JR発足当初に見られた国鉄特急色と「あずさ色」「グレードアップあずさ色」の編成が勢ぞろいすることになった。

「グレードアップあずさ色」となった189系M52編成は、12月6日に行われた日帰りツアー「復活! なつかしのグレードアップあずさ色189系で行く中央線の旅」の団体専用列車として、最初の営業運転を行った。往路は立川駅を9時すぎに発車。「団体」のヘッドマークを掲げて中央本線を走行した。往路の途中駅では撮影のための停車時間も設けられ、「あずさ」のヘッドマークが表示されたという。岡谷~塩尻間では、塩嶺トンネル開通まで本線とした活躍した辰野駅経由のルート、通称「辰野線」を走行した。

復路は松本駅16時30分発・立川駅18時54分着(塩尻~辰野間は塩嶺トンネル経由で運転)の予定。「グレードアップあずさ色」189系M52編成は今後、臨時・増発列車および団体専用列車としての運転が計画されているとのことだ。