NHKプレミアムドラマ『だから荒野』の初回完成試写会が3日、東京・渋谷のNHKで行われ、出演者の鈴木京香、高橋一生、浜田龍臣が記者会見に出席した。

左から、浜田龍臣、鈴木京香、高橋一生

本作は、平凡に生きてきた主婦・朋美(鈴木)が、家を飛び出してたどり着いた長崎の地で、さまざまな出会いや経験を通して、やがて再生への道を見出していくロードムービー。鈴木は、役を演じるにあたり「荒野やロードムービーというフレーズが付くものには男性が出演することが多いので、主婦とそのフレーズのミスマッチ感が面白いなと思いました」と思いを語り、「一番大切にしていたのは、荒野で求めているものは何だろう、どこにあるんだろうとさまよう女性でしたが、本当に求めているものを理解できないで、さまよっている感じを忘れちゃいけないなと思いました」と役作りをしたという。また、本作への出演にあたって、初めてネットカフェを体験したといい、「色々な設備が充実していて、飲み物も好きなものをフリーで飲めてビックリ」と目を丸くしたエピソードも明かした。

朋美が旅の途中でであう謎の青年を演じた高橋は、ロケ地の長崎での思い出を聞かれ、「悲しい歴史がある場所で、爆心地公園で撮影しているときに、記念像の前で小学生たちが歌を歌っていたんです。そういうことが日常に行われていて、それでいて人も街も温かいなと感じました」と印象を語り、「あとは食べ物ですね。初日に食べたしゃぶしゃぶがものすごく美味しくて、もう一度食べに行きたいと思いました。そして豚骨レモンラーメンなるものがあると聞いたのですが、食べられなかったので、それはどうしても食べに行きたいですね」と再び長崎に行くことを熱望していた。

朋美の息子役を演じた浜田は、引きこもりな役を演じるにあたり「そういう経験がなかったですし、家族に反抗的な部分も普段の僕にはないので迷いがありました」と演じる上で苦労したことを明かし、長崎については「原爆の語りべの方にお話しを聞いて、原爆という悲しい過去について教えていただいたんですけど、その過去を乗り越えて、今を頑張っている姿を見て尊敬しました」と真剣な目をして語った。