本田技研工業(ホンダ)は1日、都内で新型ハイブリッドセダン「グレイス」発表会を行った。「アコード」「レジェンド」に続く「EARTH DREAMS セダンシリーズ」として、同日から販売開始される。

ホンダ新型ハイブリッドセダン「グレイス」

「グレイス」は英語で「優美」「思いやり」を意味し、「セダンとして、大切な人と過ごす時間を包み込む存在でありたい」との思いが込められた。

「コンパクトセダンの革新」をコンセプトに、ロングホイールベースの堂々としたスタイルとなり、コンパクトセダンながらホンダ独創のパッケージングにより、「アコード ハイブリッド」に迫るリア席空間を実現。パワートレインには、ハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-DCD」を搭載しており、34.4km/リットル(JC08モード)の低燃費と、レスポンスの良い力強い走りを両立させているという。

発表会で本田技研工業専務執行役員日本本部長の峯川尚氏は、「グレイス」に関して、「5ナンバーサイズならではの運転しやすさに加え、セダンに求められる上質なつくりや室内の広さ、乗り心地、しなやかな走りを実現した、新たなコンパクトセダンのベンチマークとなりうるクルマ」と紹介した。

「グレイス」発表会には本田技研工業専務執行役員日本本部長の峯川尚氏(写真左)らが登壇

12月1日からオンエアされるテレビCMでは、3代目「シビック」(1983年発表)のCMと同じ楽曲「What a Wonderful World」を再度起用している。「『ワンダーシビック』と呼ばれた3代目シビックは、斬新なデザインと優れたパッケージングにより、当時のコンパクトカーに新風を吹き込みました。グレイスも当時のシビックと同様、新時代のコンパクトセダンを提案したい。その思いをこの曲に込めました」と峯川氏は述べた。

質疑応答では、「SPORT HYBRID i-DCD」を搭載した「フィット」「ヴェゼル」がリコールを重ね、同一のハイブリッドシステムを採用した「グレイス」も開発期間が延長されたことを踏まえ、改めて品質について問う声も。峯川氏は、「リコールを発生させてしまい、たいへん申し訳なく思います。これを機に内部の体制を刷新し、新体制の下でグレイスも技術面など見直してきました。本日発表するグレイスは、i-DCDとして完成したクルマと認識しています」と答えた。

新型ハイブリッドセダン「グレイス」は12月1日発売。4WD車もラインアップされ、価格は195万~240万9,800円(福祉車両は212万2,200~231万6,600円)。国内における販売計画台数は、シリーズ合計で月間3,000台とされている。