JR東日本の新型電車E129系の車両展示が30日、新津駅・長岡駅・新潟駅にて実施された。12月6日から営業運転を開始し、新潟駅で出発セレモニーも開催される。

新津駅1番線ホームに展示されたE129系A2編成

E129系は新潟地区で普通列車などに使用される近郊形電車115系の置換えを目的に、総合車両製作所新津事業所(新潟市秋葉区)で製造された。2両編成(定員273名)を30編成、4両編成(定員581名)を25編成新造する予定で、1両あたり全長20m、全幅2.95m、全高3.62mのステンレス製拡幅車体に。115系との比較で定員が約1.5割増加するという。新潟地区の気候に対応した耐寒耐雪構造で、半自動機能付きの片側3ドア車両となる。

車内照明をオールLED化するなど省エネにも努め、115系の約5割の消費電力量で走行できる。ユニバーサルデザインを考慮したインテリアを採用し、車いすスペースや車いす対応トイレも設置。セミクロスシートの座席配置で、座席幅を拡大して快適性も向上させた。

新津駅ではE127系や485系特急「北越」との並びも見られた

同車両は10月以降、新潟地区を中心に、営業線区での試運転・車両性能試験が進められてきた。営業運転に先立ち、11月30日に新潟県内の3駅で車両展示を実施。新津駅ではE129系A2編成が1番線ホームに入線した。車内見学も可能で、鉄道ファンら多くの来場者でにぎわい、ロングシート・クロスシートの座り心地を確かめる姿も見られた。

2両編成のA2編成は、各車両の運転席側がロングシートで、連結部側に4人がけボックス席を4組(左右2組ずつ)配置。115系と比べて、ボックス席の座席幅が11cm拡大されているとの案内もあった。同編成は11時すぎまで新津駅に展示された後、回送列車となって新潟駅へ。なお、長岡駅ではE129系A4編成(2両編成)が5番線ホームに展示されたという。

JR東日本新潟支社はE129系に関して、12月6日からの営業運転開始を発表している。初列車は新潟駅を10時45分に発車する新津行の普通列車2530M。4両編成での運転が予定されている。これに合わせ、新潟駅9番線ホームにて出発セレモニーも開催され、主催者・来賓挨拶やくす玉開披、初列車出発合図が行われるとのこと。出発セレモニーを見学する際は、ホームへの入場に入場券・乗車券などが必要となる。