トヨタ自動車は11月26日、グループ会社9社と共に「一般財団法人 トヨタ女性技術者育成基金」を設立することを発表した。今年12月下旬の登記を目指し、準備を開始する。

同基金の目的は、理系を志望する女子学生数の拡大と、継続的なキャリア構築支援により理系女子学生を育成し、自動車業界のみならず、製造業全体での女性活躍促進に貢献することにある。

同基金では、大学進路を検討する女子学生を主対象に、女性技術職の魅力などを伝える理系キャリア紹介活動、工学専攻の女子学生に対する希望に応じたキャリア構築支援、教育費用の支援といった女子学生育成活動を実施する。

具体的には、「理系(女子)キャリア紹介活動」「女子学生育成活動(大学・大学院)」といった取り組みが行われる。

前者は「自動車業界・エンジニアの魅力を伝える活動を通じた、理系女子学生の増加」を狙いとし、大学進路を検討する高校生(男女)を対象に、「愛知県内の高校にトヨタグループから女性技術職を派遣して講座の開催」「女子大生コミュニティとの連携」などを実施する。

後者は「理系女子学生のキャリア構築支援」を狙いとし、全国の工学専攻の女子学生(大学・大学院120名程度)を対象に、「研究施設などの見学・懇談会の開催」「女性技術職によるキャリア相談」「教育費用の支援」を実施する。

教育費用としては、教育ローン(年間60万円×最大6年支給<返済期間8年>)利用時に、在学中(最大6年間)の利息相当額と弁済資金相当額を支給する。

弁済資金相当額の支給は、 基金参加企業または製造業に技術職として入社することが条件となる。

同基金に参画する企業は、同社のほか、豊田自動織機、愛知製鋼、ジェイテクト、トヨタ車体、アイシン精機、トヨタ紡織、豊田中央研究所、豊田合成、トヨタホーム。