CSRは、正確な屋内測位情報の提供を実現するAndroid用アプリケーション向けソフトウェア開発キット(SDK)「SiRFusion」を発表した。

現在、位置情報を利用した機能やサービスには、屋内での物流管理・追跡やe-コマースのターゲットサービスに利用されるものに加え、例えば屋内測位によって得られた位置情報やこれをもとにした分析と各種SNSアプリを関連付けるもの、屋内ナビゲーションを提供するもの、単独作業者の効率や安全性を向上させるものなど斬新なものが次々に登場している。「SiRFusion」ライブラリを利用することで、これらを迅速に自社製品に取り込むことができるようになる。

「SiRFusion」を組み込んだモバイル用アプリケーションは、調査やインフラの増設に多大な費用を投じることなく、屋外でのナビゲーションと同様のことを屋内の環境でも実現できる。具体的には、リアルタイムのWi-Fi信号や衛星測位情報、歩行者用推測航法からの情報と、クラウドベースで提供されるCSRポジショニングセンターからの情報を組み合わせ、屋内における位置を正確に計測する。これにより、間断ない屋内ナビゲーションが人々の日常風景となるようにするには欠かすことのできない正確な屋内測位を実現する。

また、施設内を来場者が移動することによって、Wi-Fi AP情報を自働的にクラウドソーシングするとともに、BluetoothスマートビーコンやWi-Fi往復遅延時間(RTT)、アイメス(IMES)をはじめとする将来の近接(プロキシミティ)測位情報技術にも対応できるよう設計されている。

なお、「SiRFusion」は、バージョン4.4以降のAndroid上で作動する全てのアプリケーションに組み込むことができる。2015年第1四半期中に、同社のWebサイトからダウンロードして利用できるようになり、ライブラリ、API詳細情報および開発者用ガイドが同梱される予定。