日立ハイテクノロジーズは11月19日、半導体評価装置の開発生産拠点である那珂地区に、先行的な装置・システム開発の推進を目的とした新ラボ棟として、Metrology and Inspection Center那珂(MIC那珂)を竣工したと発表した。

最先端半導体デバイスは、さらなる高性能化を実現するため、微細化や3次元化、新材料の導入が進められている。一方、検査・計測においてもニーズが多様化しており、評価装置には、さまざまな顧客の要望にあった性能をいち早く実現することが求められている。そのため、評価装置の開発段階から顧客と密接に協業し、ニーズにマッチしていることを確認しながら開発することが重要になっている。

MIC那珂では、1階に顧客環境と同レベルの最高クラスのクリーンルームを設置するとともに、サブナノメートル性能の最新鋭の装置開発・評価を行えるシールドルームを設置した。また、2階には、安心して顧客ごとに密接な協業ができるセキュアな環境を準備した。さらに、海外の日立ハイテクグループ各社から、装置への24時間アクセス可能なシステムを構築することで、最新装置のスピーディな評価と開発期間の短縮化を実現する。これらの設備により、装置・システム開発と顧客による性能評価を同時に実施できる開発環境を構築したとしている。

今後、評価装置のデモ・操作実習機能の大部分をMIC彦根に集約するとともに、最先端のプロセスに対応した評価装置の開発をMIC那珂において推進していくとしている。

新ラボ棟のMIC那珂